読みもの · 2026-10-27
ダスキンの利益の6割は、モップじゃなくミスドだった
ダスキンの利益、モップとドーナツどっち?
玄関マットとドーナツは、同じ会社です
玄関のマットを定期的に取り替えに来てくれる、あのダスキン。駅前のショーケースにドーナツが並ぶ、ミスタードーナツ。この2つが同じ会社の事業だと聞くと、少し意外に感じるかもしれません。
ダスキンの事業は大きく2つに分かれています。マットやモップのレンタル、お掃除や家事代行の「訪販グループ」と、ミスタードーナツを中心にした「フードグループ」です。売上が大きいのはモップの側で、2つを合わせた売上の62%を占めます。
ところが、手元に残る利益で比べると、話がひっくり返ります。モップの側の利益は56億円。ドーナツの側は100億円。ダスキンの利益の64%は、いまドーナツが稼いでいます。
2024年3月期、ドーナツがモップを抜いた
2022年3月期は、まだモップの圧勝でした。モップの側の利益は105億円で、ドーナツの36億円のおよそ2.9倍あります。
そこから、ドーナツの利益は毎期増えていきます。2024年3月期には69億円となり、モップの側の41億円を逆転しました。2026年3月期は100億円。2022年3月期から約2.8倍です。
一方のモップの側は、売上が1,071億円から1,113億円と大きくは変わらないまま、利益は105億円から56億円になりました。
100円売って、手元にいくら残る?
売上100円あたりで比べると、差はもっとはっきりします。2026年3月期は、モップの側が5.1円、ドーナツの側が14.5円。同じ100円を売っても、ドーナツの側には約2.9倍の利益が残ります。
しかもドーナツの側は、2022年3月期には100円あたり8.3円でした。売上が増えただけではなく、100円から残る利益そのものが大きくなっています。
働く人は約5分の1、利益は約1.8倍
事業ごとに働く人の数も出ています。モップの側は2,453人、ドーナツの側は503人。どちらもフランチャイズ方式が中心なので、加盟店で働く人はこの数に入りません。それでも、ずっと少ない人数の側が、倍近い利益を出している計算です。
ダスキンは、何の会社?
売上で見れば、ダスキンはお掃除の会社です。利益で見れば、ドーナツの会社になりつつあります。同じ会社でも、どの数字で見るかで答えが変わる。決算の数字の面白いところです。
数字について:事業ごとの利益は、どの事業にも割り振らない費用を引く前の数字なので、足しても会社全体の営業利益(2026年3月期は87億円)にはなりません。割合は2つの事業の合計に対するもの。もとは2026年3月期の有価証券報告書です。
つながる図鑑
この頁から辿れる辺。問いの形で置いてある。
出典と生成
この頁はデータから作った。更新日 2026-10-27。編集方針
この図を使う
この頁の図と1枚カードは、出典として「図解経済」とこの頁へのリンクを示せば、記事・資料・SNS で自由に使える(CC BY 4.0・使い方の決まり)。
