読みもの · 2026-10-28
第一興商の利益の6割は、ビッグエコーの店じゃなくカラオケの機械だった
第一興商の利益、カラオケ店と機械どっち?
ビッグエコーと、DAMの機械
カラオケボックスのビッグエコー。スナックやカラオケボックスに置かれている、カラオケの機械のDAM。どちらも第一興商の事業です。
区分は3つで、有報はこう書いています。「『業務用カラオケ事業』は、業務用カラオケ機器の販売、賃貸及び通信カラオケの音源・映像コンテンツの提供を行っております。『カラオケ・飲食店舗事業』は、カラオケルーム及び飲食店舗の運営を行っております。」店の数は、「期末の店舗数はM&Aによる増加(カラオケ16店舗)を含め、カラオケ521店舗、飲食167店舗となりました。」
2026年3月期の売上がいちばん大きいのは、店の「カラオケ・飲食店舗」で710億円。機械を売ったり貸したり、曲や映像を届けたりする「業務用カラオケ」は653億円です。
ところが利益は、業務用カラオケが119億円、カラオケ・飲食店舗が66億円。第一興商の利益の64%は、店ではなく、店に置く機械のほうが生んでいます。
2024年3月期、売上は店が抜いた。利益は機械のまま
カラオケ・飲食店舗の売上は、2022年3月期の244億円から2026年3月期は710億円。約2.9倍です。2024年3月期には、業務用カラオケの売上を上回りました。
それでも利益は、5期すべてで業務用カラオケが上です。2022年3月期・2023年3月期は、店の側が赤字でした(113億円の赤字・1億円の赤字)。業務用カラオケの利益は、122億円・136億円・124億円・117億円・119億円と動いています。
最初の店と、最初の通信カラオケ
有報の沿革には、店と機械のそれぞれの始まりが出てきます。「1988年9月福岡県福岡市に最初のカラオケルーム店舗『ビッグエコー二又瀬店』を出店」。「1994年4月通信型カラオケシステム『DAM-6400』の販売を開始、あわせて通信カラオケ音源(MIDI)の配信を開始」。
100円売って、手元にいくら残る?
売上100円あたりの利益は、2026年3月期で業務用カラオケが18.3円、カラオケ・飲食店舗が9.3円。同じ100円を売っても、機械のほうが約2.0倍の利益を残しています。
第一興商は、何の会社?
売上で見れば、第一興商はカラオケの店の会社です。利益で見ると、いちばん稼いでいるのは店に置く機械と曲でした。同じ会社でも、どの数字で見るかで答えが変わります。
数字について:区分ごとの利益は営業利益の段階の数字で、本社の管理部門の費用などを割り振る前のものです。会社全体の営業利益は2026年3月期で179億円。割合は3つの報告セグメントの合計に対するもので、パーキング事業などの「その他」は入っていません。もとは2026年3月期の有価証券報告書です。
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