読みもの · 2026-10-28
サイゼリヤの利益の6割は、日本じゃなくアジアで稼いでいた
サイゼリヤの利益、日本とアジアどっち?
サイゼリヤは、日本のお店?
ドリアやパスタのサイゼリヤ。駅前やショッピングセンターで見かける、イタリアンのお店です。
サイゼリヤの区分は、事業ではなく地域で分かれています。日本・豪州・アジアの3つです。有報は、それぞれをこう書いています。「『日本』では、店舗運営及び当社が使用する食材の製造等を行っております。『豪州』では、主に当社グループで使用する食材の製造等を行っております。『アジア』では、店舗運営及び当社グループで使用する食材の製造等を行っております。」
3つの地域の売上を足すと2,679億円。そのうち65%が日本です。売上で見れば、サイゼリヤはやはり日本のお店です。
ところが、手元に残る利益で比べると、順番がひっくり返ります。2025年8月期の利益は、アジアが101億円、日本が50億円。サイゼリヤの利益の65%は、アジアで生まれています。
4期とも、アジアが上だった
1期だけの話ではありません。2022年8月期からの4期で比べると、4期すべてでアジアの利益が日本を上回っています。2022年8月期・2023年8月期は、日本が赤字でした(21億円の赤字・15億円の赤字)。
アジアの利益は、2022年8月期の22億円から、2025年8月期は101億円。約4.5倍です。売上も431億円から838億円になりました。2025年8月期の様子を、有報はこう書いています。「『アジア』は、新規出店を継続的に進め、店舗数が増加したことなどにより、売上高は838億2百万円(前期比7.4%増)、営業利益101億32百万円(前期比12.8%減)となりました。」
日本は21億円の赤字から50億円になり、2025年8月期は4期でいちばん大きな利益です。それでも、アジアの101億円には届いていません。
アジアの店は、いつから?
有報の沿革をさかのぼると、アジアの最初の会社はこうあります。「2003年 6月上海に上海薩莉亜餐飲有限公司(現、連結子会社)を設立。」
そのあと広州、台湾、香港、シンガポールなどにも会社をつくり、沿革にはこんな1行も出てきます。「2023年11月海外店舗数が500店舗達成。」
100円売って、手元にいくら残る?
売上100円あたりの利益で比べると、差はもっとはっきりします。2025年8月期は、日本が2.9円、アジアが12.1円。同じ100円を売っても、アジアには約4.2倍の利益が残ります。
サイゼリヤは、どこの会社?
売上で見れば、サイゼリヤは日本のお店です。利益で見ると、いちばん稼いでいるのはアジアでした。同じ会社でも、どの数字で見るかで答えが変わります。
数字について:地域ごとの売上は地域の間の取引(豪州でつくった食材など)を含むので、足すと会社全体の売上(2025年8月期は2,567億円)より大きくなります。地域ごとの利益を足すと、会社全体の営業利益(155億円)になります。割合は3つの地域の合計に対するもの。もとは2025年8月期の有価証券報告書です。
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