読みもの · 2026-10-28
ワタミの利益の6割は、居酒屋じゃなくお弁当の宅配だった
ワタミの利益、居酒屋とお弁当どっち?
ワタミは、居酒屋の会社?
ワタミと聞いて思い浮かべるのは、居酒屋の「和民」かもしれません。有報の沿革も、居酒屋から始まります。「1984年4月28日、株式会社つぼ八と居酒屋『つぼ八』のフランチャイジーとしての加盟店契約を締結、居酒屋経営を開始いたしました。」そして、「1992年4月『もうひとつの家庭の食卓』をコンセプトとした自社ブランドの新業態開発を行い、1号店として『居食屋 和民』笹塚店を出店。」
いまのワタミの区分は5つあります。居酒屋や焼肉の店などの「国内外食」、お弁当やお惣菜を家に届ける「宅食」、そして海外・環境・農業です。有報は、自分たちの事業をこう並べています。「国内外食事業をはじめ、海外事業、お弁当宅配の宅食事業」
2026年3月期の売上がいちばん大きいのは宅食で410億円。国内外食の377億円より大きく、5つの区分を足した売上の44%です。
利益で比べると、差はもっと開きます。宅食の利益は43億円、国内外食は23億円。ワタミの利益の62%は、お弁当の宅配が生んでいます。
5期とも、宅食が上だった
2022年3月期からの5期で比べると、5期すべてで宅食の利益が国内外食を上回っています。2022年3月期・2023年3月期は、国内外食が赤字でした(69億円の赤字・18億円の赤字)。
国内外食の売上は、2022年3月期の151億円から2026年3月期は377億円になり、利益も69億円の赤字から23億円になりました。それでも、宅食の43億円には届いていません。
お弁当の宅配は、いつから?
有報の沿革には、こんな行があります。「2008年7月㈱タクショクの全株式を取得し、当社の子会社とする。」「2009年3月㈱タクショクをワタミタクショク㈱に商号変更。」居酒屋を始めた年から24年あとのことでした。
100円売って、手元にいくら残る?
売上100円あたりの利益は、2026年3月期で宅食が10.5円、国内外食が6.0円。同じ100円を売っても、お弁当の宅配のほうが約1.8倍の利益を残しています。
ワタミは、何の会社?
看板で見れば、ワタミは居酒屋の会社です。利益で見ると、いちばん稼いでいるのはお弁当の宅配でした。同じ会社でも、どの数字で見るかで答えが変わります。
数字について:区分ごとの利益は、どの区分にも割り振らない費用などを調整する前の数字なので、足しても会社全体の営業利益(2026年3月期は48億円)にはなりません。割合は5つの区分の合計に対するもの(赤字の区分は0として数えています)。もとは2026年3月期の有価証券報告書です。
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