名村造船所のセグメント · 試作 · 2026年3月期
新造船
この事業は各種船舶の製造・販売を行う。当社と連結子会社の函館どつく株式会社が建造を担い、鋼材ショット加工を株式会社伊万里鉄鋼センターに、船型の技術開発の一部を名村エンジニアリング株式会社に委託している。主力商品はハンディ型撒積運搬船から大型撒積運搬船へと広げるプロダクトミックス体制に移行しつつある。
- ハンディ型撒積運搬船
- 大型撒積運搬船
- 船舶
何をしている事業か
当社および函館どつく㈱(連結子会社)が、各種船舶の製造販売をおこなっております。 製造につきましては、鋼材ショット加工を㈱伊万里鉄鋼センター(連結子会社)に委託しております。 船舶資材の一部につきましては、名和産業㈱(連結子会社)を通じて仕入をおこなっております。 船型の技術開発の一部につきましては、名村エンジニアリング㈱(連結子会社)がおこなっております。
会社が有価証券報告書「事業の内容」に書いた、このセグメントの取扱商品・サービス。
主な関係会社と、その会社が何をしているか。出資は名村造船所が持つ議決権の割合。
| 会社 | 何をしている会社か | 所在地 | 出資 |
|---|---|---|---|
| 名村 エンジニアリング㈱ | 新造船事業 | 佐賀県 伊万里市 | 100% |
印の無い会社は連結子会社。「関連会社」は持分法で利益を取り込む出資先。
数字の推移
2026年3月期の収益は1,256億円で、会社全体の82.4%。利益はセグメントの当期利益。セグメントの区分が変わった年は、前後を同じ物差しで比べられない。この区分で開示された年度だけを並べる。
| 年度 | 収益 | 利益 | 資産 | 従業員 |
|---|---|---|---|---|
| 2021年3月期 | 747億円 | — | — | — |
| 2022年3月期 | 570億円 | -83億円 | 754億円 | 1,168人 |
| 2023年3月期 | 950億円 | 99億円 | 763億円 | 1,109人 |
| 2024年3月期 | 1,028億円 | 168億円 | 1,120億円 | 1,148人 |
| 2025年3月期 | 1,229億円 | 276億円 | 1,379億円 | 1,191人 |
| 2026年3月期 | 1,256億円 | 286億円 | 1,794億円 | 1,258人 |
その年の記述(有価証券報告書より)
経営成績の分析から
2026年3月期
- 世界の新造船市場は、2021年から受注量が高い水準で推移し、竣工量も年々増加、手持工事量も右肩上がりの状態が続いております。
- 当連結会計年度の当社グループの経営成績は、中核である新造船事業においては、グループの主力商品を従来のハンディ型撒積運搬船から大型撒積運搬船なども建造するプロダクトミックス体制へ段階的に移行させる初年度となりましたが工程は順調に進捗し、売上高は159,035百万円、営業利益は28,085百万円、経常利益は29,535百万円、税金等調整前当期純利益は29,582百万円と、最高益を記録した前連結会計年度とほぼ同水準になりました。
- (3)財政状態(単位:百万円) 前連結会計年度末(2025年3月31日)当連結会計年度末(2026年3月31日)増減総資産209,037266,14857,111負債103,895128,70724,812(内有利子負債)(17,726)(20,976)(3,250)純資産105,142137,44132,299自己資本比率50.0%51.3%1.3ポイント有利子負債比率17.0%15.4%△1.6ポイント 当連結会計年度末の総資産は、新造船の受注増による現預金の増加、保有する投資有価証券の時価上昇などにより、前連結会計年度末に比べて57,111百万円増加し、266,148百万円となりました。
- 新造船事業においては進水時までに原価の85%の支払いが発生しているにも関わらず入金額が30~40%にすぎず、特に建造期間が長く船価も多額な大型船では造船所側の資金負担がより重くなり、修繕船事業においても工事の大型化・長期化に関わらず工事代金の支払いが殆ど完工後で資金負担が発生いたします。
2025年3月期
- 世界の新造船市場においては、2021年以降は受注量が竣工量を大きく上回る状況が続き、日本造船所はおよそ3.5~4年分の受注残を確保しておりますが、中国造船所は竣工量、受注量、手持工事量が載荷重量トン(DWT)で、それぞれ世界全体の55.7%、74.1%、63.1%と15年連続で世界一になる強大な存在となりました。
- 主力の国内艦艇修繕工事が順調に完工したことに加えて、佐世保重工業株式会社においては、新造船部門から修繕船部門に移籍した人員の技術・技能習熟度の向上により事業基盤の強化が進み、技術難易度が高い民間船の大型修繕工事や米軍艦艇にも積極的に取り組み、函館どつく株式会社においては海上保安庁巡視船「えちご」の修復工事を14か月にわたり実施し完工するなど、両社の操業量が拡大し利益率も改善した結果、前期比で大幅な増収・増益となりました。
- なお、復旧工事後の巡視船「えちご」は35年前の新造船建造時の性能を取り戻し、これに対して海上保安庁第九管区保安本部長より感謝状を賜りました。
- (3)財政状態(単位:百万円) 前連結会計年度末(2024年3月31日)当連結会計年度末(2025年3月31日)増減総資産174,791209,03734,246負債94,892103,8959,003(内有利子負債)(12,760)(17,726)(4,966)純資産79,899105,14225,243自己資本比率45.4%50.0%4.6ポイント有利子負債比率16.1%17.0%0.9ポイント 当連結会計年度末の総資産は、業績の大幅な改善に加え、新造船の受注増による現預金の増加により、前連結会計年度末に比べて34,246百万円増加し、209,037百万円となりました。
2024年3月期
- 世界の新造船市場は、2021年以降の新造船需要の回復に伴って、2023年1~12月の世界の新造船竣工量は新型コロナウイルス禍以前の6,000万総トン台に回復し、日本造船所においても資機材価格や人件費の高騰が懸念されるものの、船価水準の上昇と円安を追い風に手持工事量を積み上げております。
- 前連結会計年度の業績には決算期が当社と異なる海外子会社が前々期に竣工時売船した新造船2隻の売上高(約100億円)やその利益(約13億円)、工事損失引当金の戻入益(約96億円)などの特殊要因が含まれております。
- (3)財政状態(単位:百万円) 前連結会計年度末(2023年3月31日)当連結会計年度末(2024年3月31日)増減総資産124,901174,79149,890負債74,93794,89219,955(内有利子負債)(11,290)(12,760)(1,470)純資産49,96479,89929,935自己資本比率39.8%45.4%5.6ポイント有利子負債比率22.7%16.1%△6.6ポイント 当連結会計年度末の総資産は、業績の改善と、新造船の受注増に伴う契約負債の増加により現金及び預金が増加したほか、保有している投資有価証券の時価上昇の影響もあって前連結会計年度末に比べて49,890百万円増加し、174,791百万円となりました。
- 新造船事業においては進水時までに原価の85%の支払いが発生しているにも関わらず入金額が30~40%にすぎず、修繕船事業においては工事の大型化・長期化にも関わらず工事代金の支払いが殆ど完工後となり、いずれも資金負担が重い状況にあります。
2023年3月期
- 世界の新造船企業は、不況期に受注した低船価船の建造に鋼材をはじめとする資機材価格の高騰が重なり、韓国大手3社の2022年度決算が何れも赤字になるなど厳しい経営状況が続きましたが、一方で新造船需要は顕著な改善を見せ、船価も上昇しております。
- 〈修繕船事業〉函館どつく株式会社と佐世保重工業株式会社が担う修繕船事業は、佐世保重工業株式会社における新造船建造用第4ドックの修繕船併用ドックへの改修工事が昨年10月に完了し、両社においては艦艇工事の大型化や艦種の多様化による売上増に加えて、保安庁船、一般商船、作業船、漁船等の修繕・改造工事などにも積極的に取り組むなどお客様のニーズを的確にとらえて稼働率が改善された結果、当連結会計年度の売上高は16,261百万円(前年同期比6.5%増)、営業利益は991百万円(前年同期比110.8%増)となりました。
- 佐世保重工業株式会社における事業再構築計画は順調に進捗し、新造船事業部門から修繕船事業部門への人材の異動と修繕教育も着実に進んでおります。
- 〈鉄構・機械事業〉鉄構橋梁部門では受注案件の製作・工事が順調に進捗し、舶用機械部門においても新造船受注の回復に伴う需要増により販売量が拡大し、当連結会計年度の売上高は6,986百万円(前年同期比20.0%増)となりました。
2022年3月期
- 当連結会計年度の経営成績は、売上高は新造船事業が大幅な減収となったことから83,423百万円にとどまり、損益面では営業損失9,532百万円、経常損失8,244百万円、税金等調整前当期純損失8,156百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は8,419百万円となりました。
- 新造船の受注環境は、船腹需給の調整が進んだことにより好転し、船価水準は上昇が続いております。
- 〈新造船事業〉当連結会計年度の売上高が56,977百万円(前年同期比23.7%減)と大幅に減少した理由は、受注時の新造船価格が低迷していたことから、✔ 連結子会社である佐世保重工業株式会社の新造船事業は本年1月末をもって休止としたこと✔ 当社および連結子会社である函館どつく株式会社の新造船計画操業量を下方に調整したこと✔ 当社海外子会社などグループ会社向けの新造船2隻が本年度第4四半期に竣工と同時に第三者に転売されましたが(転売価格 約100億円)、決算期が当社(3月期)と海外グループ会社(12月期)とで異なることにより、連結決算上では売上・利益ともに翌会計年度の第1四半期に計上となったことによるものであります。
- 〈修繕船事業〉函館どつく株式会社と佐世保重工業株式会社が担う修繕船事業は、函館どつく株式会社においては艦艇の大型工事の端境期となったこともあって適正操業量の確保に苦しみましたが、新造船事業から修繕船事業に軸足を移した佐世保重工業株式会社においては艦艇の定期検査工事等に加えて外航客船の大型修繕工事を順調に完工し、大型LNG運搬船や新型高速客船の中間検査工事など新規の船種の工事にも積極的に取り組んだ結果、売上高は15,269百万円(前年同期比26.6%増)、営業利益は470百万円(前年同期比292.1%増)と大幅な増収・増益になりました。
つながる図鑑
出典と生成
- 有価証券報告書 2026年3月期(S100YEFT)
- 有価証券報告書 2025年3月期(S100W4QD)
- 有価証券報告書 2024年3月期(S100TTP5)
- 有価証券報告書 2023年3月期(S100R516)
- 有価証券報告書 2022年3月期(S100OF47)
関係会社と取扱商品は直近の有価証券報告書、数字は各年度の有価証券報告書のセグメント情報から機械で読んだ。要約は有価証券報告書の記述だけから書き、数字と評価を含めない。
