技術図鑑
ロケット
ロケットは、なぜ空気の無い宇宙でも進める?
1枚カード(画像)を開く →反動で進む
ロケットは、燃料を燃やしてできた高温のガスを、後ろへ勢いよく噴き出す。ガスを後ろへ押すと、その反動で機体は前へ押される。空気を後ろへかいて進む飛行機と違い、押す相手が要らないので、空気の無い宇宙でも進める。
物を燃やすには酸素が要るが、宇宙には無い。そこでロケットは、燃料と、燃やすための酸化剤を両方積んでいく。液体燃料のロケットは、液体水素(約マイナス253度)と液体酸素(約マイナス183度)のような冷たい液体を別々のタンクに入れ、ターボポンプで燃焼室へ高い圧力で送り込んで燃やす。燃焼室の出口のノズルは、いったんすぼまってから広がる形をしていて、ここを通るガスがさらに速くなる。
固体燃料のロケットは、燃料と酸化剤を混ぜて固めたものを筒に詰めてある。作りが単純で、短い時間に大きな力を出せるが、一度火が付くと途中で止められない。
何に使われ、どこが難しいか
ロケットの仕事は、衛星や探査機を宇宙へ運ぶことだ。地球の周りを回らせるには、横向きに秒速約7.9kmまで加速しなければならない。そのため機体の重さの大部分は推進剤で、運べる荷物はほんの一部になる。使い終わったタンクとエンジンを途中で切り離して軽くする(段を分ける)のは、このためだ。
難しいのは、とても冷たい推進剤と、数千度の燃焼ガスが隣り合う中で、漏れず、壊れずに動かすことだ。タンクや配管やポンプのつなぎ目のシール、振動に耐える部品の一つ一つが、打ち上げの成否を左右する。使い捨てが基本だったが、エンジンを絞って逆に噴かしながら降り、着陸させてもう一度使う再使用型のロケットもある。
日本の会社が担う所
三菱重工業は、低い費用で高い信頼性を持つH3ロケットを開発した。日油は、H3ロケットやイプシロンSロケット用の固体推進薬を研究開発している。イーグル工業は、ターボポンプや高圧配管、燃料タンクのシールを開発している。ジーエス・ユアサ コーポレーションは、H-IIAとH3にロケット用のリチウムイオン電池を納めている。本田技研工業は、自社開発の再使用型ロケットの実験機で離着陸の実験に成功した。
有報に書いている会社
有価証券報告書の「研究開発活動」または「事業の内容」に、この技術を書いている上場会社の一部。会社名の下は有報の原文の一文。
- 本田技研工業(7267)「2025年6月には、自社開発の再使用型ロケット(注)の実験機(全長6.3m、直径85cm、重量Dry900kg/Wet1,312kg)を用いて、Hondaとして初となる離着陸実験に成功しました。」研究開発活動
- 三菱重工業(7011)「…重要インフラの制御システム向け等のサイバーセキュリティ技術の開発・低コストで高い信頼性を有する「H3ロケット」の開発・宇宙機開発で培った技術力を活用した月面探査や有人探査に関連する技術の開発 (5)その他当社グループの新しい技術を基に事業機…」研究開発活動
- IHI(7013)「「グループ経営方針2023」では、成長事業として航空エンジン・ロケット分野、育成事業としてアンモニアなどのクリーンエネルギー分野、中核事業として資源・エネルギー・環境、社会基盤、産業システム・汎用機械分野の3つの区分を定義し、リソース配分を…」研究開発活動
- エア・ウォーター(4088)「さらに、2026年3月、JAXA宇宙戦略基金事業に採択され、ロケット燃料向けの高効率大型液化バイオメタン製造プラントを北海道鹿追町に建設する計画であります。」研究開発活動
- 荏原製作所(6361)「航空宇宙産業領域では、衛星用ロケットや水素航空機用の燃料供給ポンプの開発や実液試験などが計画通りに進み、顧客との共同開発を通じて市場へ投入する段階になりました。」研究開発活動
- ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674)「宇宙用途では、液体燃料ロケット「H-IIA」及び「H3」に当社のロケット用リチウムイオン電池を納入しております。」研究開発活動
- 日油(4403)「宇宙関連製品は、H3ロケット用固体推進薬やイプシロンSロケット用固体推進薬の研究開発を進めております。」研究開発活動
- イーグル工業(6486)「宇宙業界では、新型基幹ロケットH3をはじめ再使用ロケットや民間ロケット用のシール開発に多数参画し、ロケットの構成部品であるターボポンプや高圧配管、燃料タンクのシールの開発に取り組んでおります。」研究開発活動
- シンフォニアテクノロジー(6507)「また、宇宙分野についても小型ロケットの姿勢制御用アクチュエータの小型軽量化や低コスト化にも取り組んでまいります。」研究開発活動
- 中央発條(5992)「既存製品については、H3ロケットに採用されているニットメッシュ製品など新規客先への技術プレゼンによる拡販活動や、品質・性能適正化による原価低減活動に取り組んでおります。」研究開発活動
- マルマエ(6264)「新事業分野への参入として、新たに、2024年12月より鹿児島大学片野田教授と共同研究契約を締結し、鹿児島ハイブリッドロケット部品の設計・開発の共同研究を開始しました。」研究開発活動
- アストロスケールホールディングス(186A)「)を実証した「ELSA-d」に加え、軌道上のロケット上段部へのRPOを行う、商業サービスのための実証ミッション「ADRAS-J」を実施してきました。」研究開発活動
- ispace(9348)「その後、打上地である米国へ輸送の上、ロケットへの搭載作業、燃料充填等の最終準備を完了させ、2022年12月11日に米国フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地 40射点より打上を実施しております。」研究開発活動
- 細谷火工(4274)「…の開発火薬又は高エネルギー物質を活用した精密かつ高性能な火工品等は、従来、航空・宇宙・防衛の分野で、ロケットモーターの点火装置など重要な部位に使用されており、その安定した反応速度や性能特性は、宇宙事業や防衛産業等における様々な応用技術の中で…」研究開発活動
- 兼松(8020)「…航空(24社)車載部品・機構部品、航空機および航空機部品、ヘリコプターおよびヘリコプター部品、宇宙・ロケット関連事業、衛星関連機器・部品、防衛関連製品、自動車・二輪車および関連部品、産業車両、建設機械、汎用機、鍛造品、鋳造品、工作機械、産業…」事業の内容
- 椿本チエイン(6371)「…売○○ ○(株)椿本カスタムチエン小形コンベヤチェーンおよび特殊チェーンの製造○ ○ (株)椿本スプロケットスプロケットおよびカップリングの製造・販売○○○○ ツバキ山久チエイン(株)各種機械用チェーンおよび省力機器類等の製造・販売○○○○…」事業の内容
- 児玉化学工業(4222)「…、軟磁性材製品(昇圧リアクトル用コア、モーター用コア、高周波用コア)焼結機械部品(可変動弁部品、スプロケット・プーリー、オイルポンプロータ、ミッション部品)の製造販売を行っております。」事業の内容
- 東洋炭素(5310)「…用イオン注入装置用電極、ガラス封着用治具原子力・宇宙航空医療用高温ガス炉用炉心材、核融合炉用炉壁材、ロケット用部品、CTスキャン用部品一般カーボン製品機械用カーボン分野一般産業機械用ポンプ・コンプレッサー用軸受、シール材輸送機械用パンタグラ…」事業の内容
- オリエンタルチエン工業(6380)「…コンベヤチェーン(標準型コンベヤチェーン、特殊型コンベヤチェーン、ケーブルコンベヤチェーン等)、スプロケット類(標準型スプロケット、特殊型スプロケット、チェーンカップリング等)、搬送装置等の製造販売を行っております。」事業の内容
- QPSホールディングス(464A)「3号機及び4号機は2022年10月のイプシロンロケット6号機の打上げ失敗により損失を被ったものの、商用機である3号機以降の衛星開発は1号機及び2号機による実証結果を踏まえて改善を施しており、2024年5月期に3機、2025年5月期に3機、当…」事業の内容
- アクセルスペースホールディングス(402A)「2016年にはJAXAとの間で技術実証衛星である「小型実証衛星1号機(RAPIS-1)」の開発・運用に関する契約を締結し、2019年には同衛星がイプシロンロケット4号機にて打上げられました。」事業の内容
つながる図鑑
この頁から辿れる辺。問いの形で置いてある。
出典と生成
出典:手作りの定番(一次資料に依らない一般的な仕組みの説明)
この頁は生成器 v0.1.0 がデータから作った。生成日 2026-09-23。編集方針
