技術図鑑
合成生物学
合成生物学は、微生物に何をさせる?
1枚カード(画像)を開く →代謝の道筋を書き換える
微生物は糖を取り込むと、何十もの酵素がリレーのように少しずつ形を変え、生きるのに要る物質を作る。この道筋を代謝という。酵素の作り方は遺伝子に書いてあるので、遺伝子を書き換えれば道筋を変えられる。
合成生物学では、欲しい物質を作る酵素の遺伝子を他の生き物から持ってきて組み込み、欲しくない物質へ流れる寄り道の遺伝子を止める。こうして、植物から取っていた香りの成分や、牛乳に含まれるタンパク質などを、微生物に作らせる。日本ではこの作り方を「バイオものづくり」と呼ぶ。
難しい所
書き換えた微生物が狙いどおりに物質を作るかは、育ててみないと分からない。そのため、設計、組み込み、培養、測定を何度も回して改良する。細胞の中の物質をまとめて測る技術や、代謝を計算で予測する技術が、この回転を速める。
実験室のフラスコで作れても、大きなタンクでは温度や酸素、糖の濃さが場所によってばらつき、同じようには作れないことが多い。大きなタンクで育てる技術と、原料の糖を安定して用意することが、石油から作る方法と並ぶための課題になる。
日本の会社が担う所
王子ホールディングスは、バイオものづくりを支える基幹素材として「糖液」を作る。味の素は精密発酵技術の開発を進めている。ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズは、バイオものづくりを支援するための高速の解析技術と代謝シミュレーションを開発している。
エンジニアリング会社の千代田化工建設と日揮ホールディングスも、バイオものづくりの研究開発に取り組む。ZACROSは、牛の細胞を大量に培養する技術の開発を進めている。
有報に書いている会社
有価証券報告書の「研究開発活動」または「事業の内容」に、この技術を書いている上場会社の一部。会社名の下は有報の原文の一文。
- 王子ホールディングス(3861)「「糖液」は、燃料・化学品・樹脂から、食品・化粧品・医薬品に至るまで、幅広い「バイオものづくり」を支える基幹素材です。」研究開発活動
- 味の素(2802)「さらに、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「バイオものづくり革命推進事業」に対し、当社は「環境保護と食品供給の安定化を実現する精密発酵技術の開発」を提案し採択されました。」研究開発活動
- 明治ホールディングス(2269)「さらに、2023年に開始した「バイオものづくり」研究も大きく進展し、明治グループの「医」と「食」の両事業への貢献が期待される具体的テーマが複数進行するなど、着実に未来への布石を打っています。」研究開発活動
- コニカミノルタ(4902)「また、次世代のものづくりとして期待されている「バイオものづくり」に関する取組として、国立研究開発法人産業技術総合研究所と共同で設立した「バイオプロセス技術連携研究ラボ」での取組において、当社グループの保有するハイパースペクトルカメラを用いた…」研究開発活動
- 日揮ホールディングス(1963)「さらに、3「将来の成長エンジンの確立」として、バイオものづくり分野では、2件の国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、「NEDO」という。」研究開発活動
- 不二製油(2607)「NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)『バイオものづくり革命推進事業』において「未利用原料を用いた油脂産業構造転換に寄与するバイオものづくり技術の開発と実証」が採択され、国内の廃棄バイオマス等の原料化、高付加価値な酵…」研究開発活動
- 日清紡ホールディングス(3105)「当連結会計年度には、国内繊維メーカー5社とバイオ関連研究機関1社と共同で、NEDO「バイオものづくり革命推進事業」に採択されました。」研究開発活動
- 千代田化工建設(6366)「また、化石資源に依存せず、植物や微生物の生体機能を利用して有用な物質の生産を行う、バイオものづくり産業の更なる発展に貢献するため、以下2件に取り組んでおります。」研究開発活動
- アズビル(6845)「…けたバイオ生産次世代化プロジェクト 「メトリクスMATSURI」に参画 - 計測・制御技術をコアに、バイオものづくりの社会実装を目指す - (2025/12/25) 第7回ESGファイナンス・アワード・ジャパン「環境サステナブル企業」に4年…」研究開発活動
- 高砂香料工業(4914)「同時にバイオマスや未利用資源のアップサイクリングによるバイオものづくりに関しても、注力しております。」研究開発活動
- ZACROS(7917)「「細胞性牛肉の社会実装に係る研究開発」は、当社を代表企業として採択されたNEDO「バイオものづくり革命推進事業」の中で、牛の細胞の大量培養技術の開発と、細胞性食品の社会実装に向けたルール作りに取り組んでいます。」研究開発活動
- オエノンホールディングス(2533)「「健康」と「環境」をテーマに、食品用酵素・機能性素材を中心に、『バイオものづくり』分野における発酵をベースとした研究開発を推進し、既存製品の競争力強化とお客様のニーズに合致した新たな製品の創出との両立を図りながら、収益性の向上および将来の成…」研究開発活動
- 三菱化工機(6331)「…バイオDX)産学共創拠点』に当社も参画し、東京科学大学太田啓之名誉教授のもと「カーボンゼロを推進するバイオものづくり」を目標に、「微細藻類および植物による有用物質生産プラットフォームの開発」として、当社川崎製作所敷地内の実証エリア(200m…」研究開発活動
- ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ(6090)「6【研究開発活動】 当連結会計年度においては、バイオものづくり支援サービスのためのさらなるハイスループット解析技術の開発及び代謝シミュレーションの磨き込みの開発を行うとともに、新規事業のための技術開発を推進いたしました。」研究開発活動
- Green Earth Institute(9212)「なお、当社はバイオものづくり事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載は省略しております。」研究開発活動
つながる図鑑
この頁から辿れる辺。問いの形で置いてある。
出典と生成
出典:手作りの定番(一次資料に依らない一般的な仕組みの説明)
この頁は生成器 v0.1.0 がデータから作った。生成日 2026-09-23。編集方針
