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ブルーカーボン

ブルーカーボンは、海がどうやって炭素をためる?

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海の草が炭素を取り込み、泥がしまう

空気中の二酸化炭素は、海面から海水に溶け込む。浅い海に生えるアマモなどの海草や、コンブ・ワカメなどの海藻は、その二酸化炭素を光合成で取り込み、自分の体の材料にする。海藻や海草が集まって生える場所を藻場と呼ぶ。マングローブ林や干潟の湿地も、同じように炭素を取り込む。

取り込んだ炭素の一部は、枯れた葉や根として海底の泥にうもれる。泥の中は酸素が少なく、微生物による分解がゆっくりなので、炭素が長い間とどまる。ちぎれた海藻が流されて深い海の底に沈む道すじもある。海の生き物が取り込んで蓄えるこうした炭素を、陸の森の炭素と区別してブルーカーボンと呼ぶ。

何に使われ、どこが難しいか

藻場は魚や貝の産卵場やすみかにもなるので、藻場を守り、つくり直すことは、炭素をためることと漁場を豊かにすることを兼ねる。海底に岩やブロックを置いて海藻が付く足場をつくったり、海藻の種をまいたり、海藻が育つのに要る栄養を補ったりする。

難しいのは二つある。一つは藻場が消えやすいことで、ウニや魚に食べ尽くされたり、水温が上がったりすると、海藻がなくなる磯焼けが起きる。もう一つは量を測ることで、藻場の広さと、その場所にどれだけの炭素がたまったかを、海の中で確かめなければならない。広さはドローンや水中の音波で調べ、量は海藻を採って測る。

日本の会社が担う所

日本製鉄は、海中で酸化しやすい鉄を、海藻が吸収できる形で安定して届ける鉄系の施肥材をつくり、藻場の再生に使っている。五洋建設は、藻場の基盤を造る工事に、カルシア改質土という材料を落として混ぜる施工で使った。富士通は、海藻・海草によるブルーカーボンの量を求め、藻場の回復や保全を支える技術を開発した。

有報に書いている会社

有価証券報告書の「研究開発活動」または「事業の内容」に、この技術を書いている上場会社の一部。会社名の下は有報の原文の一文。

  • 日本製鉄(5401)「本開発では、海中で酸化しやすい鉄を、海藻が吸収可能な形で安定的に供給できる鉄系施肥材にして用いることで、海藻藻場の再生や水産資源量の増加といった成果を確認しており、現在、全国複数箇所で展開しています。」研究開発活動
  • 富士通(6702)「…デジタルツインの研究開発の一環として、脱炭素化や海洋環境の保全への貢献が期待される、海藻・海草によるブルーカーボンの定量化や、藻場の回復・保全の支援を、迅速かつ高精度に行える技術を開発しました。」研究開発活動
  • 大成建設(1801)「また、ICTやAIを活用した施工管理及び現場監視技術の高度化に取り組むとともに、ブルーカーボン生態系の再生及び生物多様性保全を目的として、カルシア改質土や再生資源を活用した干潟造成技術の実証を進めております。」研究開発活動
  • 電源開発(9513)「…益事業の開発に向けた取組み(草本系エネルギー作物の栽培・燃料化、合成燃料)など・低炭素コンクリートとブルーカーボンの取組みトランジション推進・CO2フリー電源の拡大と環境価値の実現(次世代浮遊軸風車)・電源のゼロエミッション化(グリーン水素…」研究開発活動
  • 北海道電力(9509)「また、北海道の農水産業の優位性や地域が抱える課題を踏まえ、ブルーカーボン事業向けの海藻生育技術の研究、及びバイオマスの資源循環やバイオマスエネルギーの普及促進に向けた研究など、地域等との事業共創による価値創造に向けた取り組みを進めている。」研究開発活動
  • 五洋建設(1893)「当連結会計年度は、藻場基盤造成工事と深堀跡埋戻し工事に、落下混合施工によるカルシア改質土を適用し、急速造成のための早期強度確保および埋戻し時の汚濁発生抑制という技術的課題解決に関して、大規模施工での実績を得ている。」研究開発活動
  • 西松建設(1820)「CO2排出量が極めて低い特性から、岩手県岩泉町の「藻場コンクリートブロック」へ試験採用され、将来的なブルーカーボン創出も期待されます。」研究開発活動
  • 東亜建設工業(1885)「(2)ネイチャーポジティブおよびブルーカーボンに関する取組み〈Blue・Green〉生物多様性国家戦略が2023年に閣議決定され、2030年までに生物多様性の損失を止めて反転させること(ネイチャーポジティブ)が目標として示されました。」研究開発活動
  • 髙松コンストラクショングループ(1762)「さらに、破砕瓦の高い嵩張り構造に着目し、ブルーカーボン技術(アマモの育成)の開発にも着手しております。」研究開発活動
  • ダイダン(1980)「さらにサステナビリティの観点から、ブルーカーボンおよび生物多様性に関する取り組みも実施しています。」研究開発活動
  • 河西工業(7256)「そのため、各地でウニの捕獲・畜養が進められ、陸上の3~6倍のCO2吸収が期待できる藻場の回復が促進されています。」研究開発活動
  • 中山製鋼所(5408)「…資源の増大及び豊かな生態系の維持・回復を図ると共に、近年の気候変動に対応した漁場づくりや藻場造成等のブルーカーボンにも応えるべく、漁業者をはじめ、地元自治体や大学(水産系)と連携し研究開発を進めております。」研究開発活動
  • 日本国土開発(1887)「…GCC)から発生するスラグ(CGS)、バイオマス灰の活用検討を行う他、石炭灰を主原料とした人工砕石をブルーカーボン領域の環境修復材分野として活用する試みの一環として、アサリの生育促進への検討を福島エコクリート株式会社にて行っております。」研究開発活動
  • 若築建設(1888)「(6)SDGs達成に貢献する技術・環境保護と資源の有効活用を目的として、バイオマス焼却灰の有効活用や、建設副産物やリサイクル材を活用した藻場育成ブロックの技術開発を行っております。」研究開発活動
  • 理研ビタミン(4526)「さらに、海藻類の持つ二酸化炭素固定能力を測定する研究(ブルーカーボンの研究)を行うことで、海藻産業の付加価値向上と新産業創出への活用を目指しています。」研究開発活動
  • 大本組(1793)「…機に関する防火消火に関する研究開発・ CO2削減と生物多様性を目的とした藻場造成など海洋環境の改善とブルーカーボン創出への取り組み h 特許に関する事項当事業年度の特許登録は2件、特許出願は3件であります。」研究開発活動
  • 不動テトラ(1813)「また、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みとして、環境配慮型コンクリート技術の開発およびブルーカーボン生態系の創出に資する環境商品、技術開発を行っている。」研究開発活動
  • 岡部(5959)「…の補修補強工法の開発 (2)その他の事業水産資源の保護育成や環境保護に貢献する海洋資材製品の開発及びブルーカーボン事業化に向けた多段式養殖施設の広域展開のための研究開発を中心に実施し、当社が研究開発を行っております。」研究開発活動
  • アジア航測(9233)「…ビス開発のロードマップに則ったフィージビリティスタディ(施設管理のためのUAV目視外飛行の技術調査、ブルーカーボン推定手法の検討、MMSによる舗装の予防保全技術の検討、AIによる下水道漏水リスク診断技術の調査など)を推進しました。」研究開発活動
  • ウエスコホールディングス(6091)「…・高効率な水域環境調査技術の開発マルチビームによる高精度・高効率な水域探査技術(予備調査:海底地形・藻場分布)の開発昼夜を問わない飛翔動物の3次元計測動物、昼間の飛翔体(大型~中型鳥類)の3次元データ計測技術の開発MMSを用いた高効率な建築…」研究開発活動
  • 日建工学(9767)「また、持続可能な社会の構築に向けて、低炭素コンクリートの普及や、海藻藻場(かいそうもば)によるブルーカーボン生態系の拡大プロジェクト「KAISO BANK(カイソウバンク)」などを進めております。」研究開発活動

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