技術図鑑
CCUS
CCUSは、CO2をどこへやる?
1枚カード(画像)を開く →煙からCO2だけを取り出す
火力発電所やセメント工場の煙には、窒素や水蒸気にまじってCO2が含まれる。よく使われるのは、アミンという、CO2とくっつきやすい薬品を溶かした液に煙をくぐらせる方法だ。液はCO2だけを取り込み、残りのガスは外へ出ていく。
CO2を取り込んだ液を別の塔で百数十度ほどに温めると、CO2が離れて、ほぼCO2だけのガスになる。液は冷やして煙の側へ戻し、何度もくり返し使う。温めるのに多くの熱が要るので、その熱をどれだけ減らせるかが回収の費用を左右する。
取り出したCO2は、圧縮機で強い圧力をかけて、液体に近い密度まで押し縮める。こうすると、パイプラインや船でまとめて運べる。
埋めるか、使うか
貯留(CCS)では、地下1,000mほどの深さにある、すき間の多い砂岩などの地層にCO2を押し込む。上を水やガスを通さない泥岩の層がふたをするので、CO2は上がってこない。油田やガス田の跡は、もともとガスを閉じ込めていた地層なので、貯留の場所の候補になる。
CO2を、カルシウムやマグネシウムを含む岩石と反応させると、石灰石と同じ炭酸塩という固い鉱物に変わる。これが鉱物化で、ガスのまま置いておくより抜け出しにくい。
利用(CCU)では、CO2を水素と反応させてメタンやメタノールを作ったり、コンクリートに吸わせて固めたりする。ただし、回収・圧縮・輸送のどれにもエネルギーが要り、その分のCO2が出るので、差し引きで減る量を数える必要がある。
日本の会社が担う所
三菱重工業は国内外の発電所や工場にCO2回収の試験設備を置いて実証しており、日揮ホールディングスはSLBグループと組んで排ガスからのCO2回収に取り組む。東ソーはCO2回収に使う長持ちするアミンを作る。
IHIはCO2を押し縮めるターボ圧縮機で20MPaまでの昇圧に成功し、ENEOSホールディングスはCO2を地下で鉱物化して貯留する技術を研究している。太平洋セメントはセメントを焼く窯の排ガスからCO2を取り出す技術を開発している。
有報に書いている会社
有価証券報告書の「研究開発活動」または「事業の内容」に、この技術を書いている上場会社の一部。会社名の下は有報の原文の一文。
- 本田技研工業(7267)「…発した9.3kWhの固定式リチウムイオンバッテリーを採用し、バッテリーの充電には急速充電を可能にするCCS2(注3)規格と一般家庭にある普通充電Type 2(注4)規格を採用することで、急速充電器では30分でバッテリー残容量20%から80%…」研究開発活動
- ENEOSホールディングス(5020)「また、CO2を地下で鉱物化し長期間安定的に貯留する次世代CCS技術「CO2鉱物化」の研究開発にも取り組んでいます。」研究開発活動
- スズキ(7269)「これらに加えて、カーボンネガティブを狙うCO2回収貯蔵技術の開発、水素燃料を使ったエンジンの研究開発など、マルチパスウェイでの取組みを行っています。」研究開発活動
- 大和ハウス工業(1925)「…※20)、再生PP短繊維を利用したマクチップ工法や炭素貯留型レインガーデン「レインテックガーデン®-CCS」などの環境技術も導入するなど、脱炭素・自然共生・資源循環を総合的に推進する実証拠点として整備しております。」研究開発活動
- 三菱重工業(7011)「・関西電力姫路第二発電所内に新設したもののほか、国内外に設置した各産業分野のCO2回収パイロットプラントでのCO2回収技術の実証・運行中の車両の減速時に発生する回生電力を車両に無駄なく蓄電・活用することで、従来のAGTシステム(自動無人運転…」研究開発活動
- コスモエネルギーホールディングス(5021)「1脱炭素社会対応:CO2回収を含めたブルー水素製造設備やアンモニア供給関連設備建設に向けた技術開発、またバイオ燃料等のCCUS技術開発を進めております。」研究開発活動
- 九州電力(9508)「…究・安全性の確保を大前提とした原子力の最大限活用に資する研究・水素製造・利活用や天然水素資源実用化、CCUS・カーボンリサイクル、CO2鉱物化貯留に関する研究・火力発電所へのアンモニア混焼に関する研究・ヒートポンプの活用などによる産業部門や…」研究開発活動
- INPEX(1605)「なお、本実証試験のうち、水素・アンモニアの製造及びCO2回収については、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(New Energy and Industrial Technology Development Organizat…」研究開発活動
- 川崎重工業(7012)「…では、地上用大型液化水素タンクなど液化水素の出荷/受入基地向け機器の研究開発や、ごみ処理施設におけるCCUS※2の導入の促進、AI技術を活用した資源選別支援システム、ごみ処理施設の自動運転システムなどの研究開発に取り組んでいます。」研究開発活動
- 大阪瓦斯(9532)「…、そして抗菌抗ウイルス材料に係る研究開発を、KRIグループでは、蓄電池、機能性材料、水素・燃料電池、二酸化炭素回収・利用・貯留、バイオ等の先進材料・新エネルギー等に係る研究開発を、オージス総研グループでは、AI、クラウドコンピューティング等…」研究開発活動
- IHI(7013)「CCUS(CO2の回収・利用・貯留)の実用化を見据え、CO2を作動流体とした多軸多段のギアード構造のターボ圧縮機により最高吐出圧力20MPaへの昇圧に成功しました。」研究開発活動
- 日本酸素ホールディングス(4091)「酸素燃焼技術に加え、CO2回収やグリーンエネルギーに関連する研究開発にも継続的に取り組んでいます。」研究開発活動
- エア・ウォーター(4088)「・脱炭素社会の実現に向け、低濃度CO2回収・利活用に関する技術を推進しております。」研究開発活動
- 東ソー(4042)「アミン誘導体としてはVOC低減に有効なウレタン発泡触媒や、高耐久性CO2回収アミンとして利用できる機能性3級アミン(RZETA®)の環境性能が認められ、公益財団法人市村清新技術財団市村地球環境産業賞を受賞しました。」研究開発活動
- 日東電工(6988)「両社の技術を融合させることで、CO2回収分野において、コスト効率と性能の両面で業界をリードするソリューションの実現を目指します。」研究開発活動
- 荏原製作所(6361)「(エネルギー)エネルギー分野では、市場を取り巻く環境が大きな変革期を迎える中で、エネルギートランジションに対応した水素、アンモニア、CCUSなどの次世代エネルギー向けの製品開発と製品ラインナップの拡充に取り組んでいます。」研究開発活動
- 太平洋セメント(5233)「さらに、セメントキルン排ガスからの最適なCO2回収技術及びCO2有効利用技術の開発にも注力しております。」研究開発活動
- 日揮ホールディングス(1963)「燃焼後の排ガスに含まれるCO2回収分野にも注力しており、当社グループは、CO2回収分野において欧州市場をリードしている技術を保有するSLB Capturi社及びその親会社SLB社と協業し、SLBグループの欧州における導入実績と、当社グループ…」研究開発活動
- 三菱瓦斯化学(4182)「エネルギー資源・環境事業部;天然ガスの開発・生産、LNG発電や地熱発電、枯渇油ガス田を活用したCCSの検討も手掛けています。」研究開発活動
- フタバ産業(7241)「さらに、新規事業の一環として、建設機械(油圧ショベル)に後付け可能なCO2回収装置を搭載することで、エンジン稼働時に排出されるCO2を削減するだけではなく、活用を前提とした「建機CO2回収システム」の研究開発と事業化モデルの構築を目指してお…」研究開発活動
- NOK(7240)「自動車以外の分野では、各社のCCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)への取り組みが活発化しており、製造設備用のラバーオンリー製品を通じてカーボンニュートラルへの貢献を目指しております。」研究開発活動
- 三井金属(5706)「さらに、東北大学との未来創造材料共創研究所の設置やインド共和国ハリヤナ州政府とのグリーン水素、CO2回収・利用分野での研究開発に関するMOU締結などの社外連携強化、計算科学やハイスループットの積極活用による基盤技術強化を推進し、電池材料、二…」研究開発活動
- 日本特殊陶業(5334)「新規事業関連では、エネルギークリーン化への対応として期待の大きなテーマである燃料電池、水素製造、及びCO2回収関連の開発に取り組んでいます。」研究開発活動
- 東邦瓦斯(9533)「…開発のほか、国内e-methane実証(知多e-methane製造・CO2の地域循環モデルの構築)やCCUS技術の調査など、ガスや地域の脱炭素化への貢献に資する取組みを推進している。」研究開発活動
- 千代田化工建設(6366)「(CCS/CCU関連) 火力発電などから排出されるCO2の削減は、地球温暖化対策として炭素循環社会を実現するために重要であり、CO2を資源として捉えて、回収・貯蔵し、有効利用するCCS/CCUの拡大が社会から求められています。」研究開発活動
- 日本触媒(4114)「環境触媒研究部:脱硝触媒、ダイオキシン分解触媒、排水処理触媒等の環境浄化用触媒の研究開発を行うとともに、CO2回収・有効利用やアンモニア水素変換触媒等のカーボンニュートラル技術の開発にも注力。」研究開発活動
- 日産車体(7222)「…高精細モニター(DA2.0)の採用、AIを使用し周辺認識能力を強化して安全な自動運転や運転支援制御(CCS2.0)を実現、キャプテンシート追加、及びルームミラーに内蔵された3つのボタンで、最大3つのガレージドアや住宅のセキュリティゲート、照…」研究開発活動
- 東亜建設工業(1885)「一方で、従来のCO2回収手法は、大規模な設備や多くの追加エネルギーを必要とする場合があり、結果として新たなCO2排出を伴う可能性が懸念されます。」研究開発活動
- 大気社(1979)「3 二酸化炭素回収(ダイレクト・エア・キャアプチャー)への取組当社は、環境・社会課題の解決に資する「新しい事業」の開発の一環として、CO2回収(CCUS)に取り組んでおります。」研究開発活動
- 東洋エンジニアリング(6330)「また、日本CCS調査株式会社への出資・派遣などの対外的な活動も引き続き実施いたします。」研究開発活動
つながる図鑑
この頁から辿れる辺。問いの形で置いてある。
出典と生成
出典:手作りの定番(一次資料に依らない一般的な仕組みの説明)
この頁は生成器 v0.1.0 がデータから作った。生成日 2026-09-23。編集方針
