技術図鑑
ウレタン(発泡樹脂)
ウレタンは、なぜふわふわにも、かちかちにもなる?
1枚カード(画像)を開く →混ぜると固まり、泡でふくらむ
ウレタンは、ポリオールという液体と、イソシアネートという液体を混ぜて作る。2つの分子の端どうしがつぎつぎに結びつき(ウレタン結合)、長い鎖や網の目になって固まる。混ぜれば常温でも反応が進むので、工場の型の中でも、建物の壁に吹き付けた現場でも固められる。
液に少し水を入れておくと、水がイソシアネートと反応して二酸化炭素の泡が出る。泡を作る別の液(発泡剤)を使うこともある。泡がふくらむのと固まるのが同時に進み、体積の大部分が気体の、軽い素材ができる。これがウレタンフォームだ。
泡の形で、クッションにも断熱材にもなる
泡の壁が破れてつながっている軟らかいフォームは、押すと空気が抜けてへこみ、離すと戻る。車の座席、ベッドのマットレス、靴の中敷き、音を吸う防音材に使われる。泡が一つずつ閉じた硬いフォームは、中の気体が動けないので熱を伝えにくい。家の壁や屋根、冷蔵庫、液化ガスのタンクの断熱材に使われる。
泡にしなければ、ゴムのように伸びる部品や、塗料、接着剤、防水の膜にもなる。難しいのは、原料の多くが石油から作られることと、網の目で固まったものは溶かして作り直しにくいことだ。そのため、植物から作った原料(バイオマス)を混ぜる研究が進められている。また、燃えやすいので、建物に使う時は燃えにくい材料と組み合わせる。
日本の会社が担う所
三井化学や東ソーはポリウレタンの原料を作っている。積水化学工業は、ガラスの長い繊維で補強した硬質ウレタンの発泡体で、欧州の鉄道用まくらぎを作った。
旭有機材は、現場で吹き付ける発泡ウレタンの断熱材を作っている。アキレスは、強化石膏ボードとウレタンボードを一体にして、燃えにくさが求められる所にも使える断熱材を開発した。日本発條は、バイオマス度の高いウレタン材料の量産に取り組んでいる。
有報に書いている会社
有価証券報告書の「研究開発活動」または「事業の内容」に、この技術を書いている上場会社の一部。会社名の下は有報の原文の一文。
- 三井化学(4183)「(4) ベーシック&グリーン・マテリアルズ当社において、「ベーシック&グリーン・マテリアルズ」領域の製品群(フェノール誘導品、ハイドロキノン等工業薬品、ポリウレタン原料等)の事業強化に資する合理化プロセスの開発を継続的に行っております。」研究開発活動
- 積水化学工業(4204)「売上のトップライン引き上げに資するA型新製品は、住・インフラ複合材分野では、独自素材(ガラス長繊維補強硬質ウレタン樹脂発泡体)を欧州市場向けに最適化した欧州鉄道用まくらぎを上市した。」研究開発活動
- 東ソー(4042)「…サイエンス研究所)では先端材料および健康・医療事業分野、石化・高分子研究センター(高分子材料研究所、ウレタン研究所)では石油化学、ポリマー、ウレタン事業分野、機能材料研究センター(無機材料研究所、有機材料研究所)では機能商品事業分野の研究開…」研究開発活動
- クラレ(3405)「[イソプレン]・イソプレンケミカル関連では、独自性の高いC4ケミストリーを展開しており、溶剤やウレタン原料、香粧品原料などを中心に用途開発に取組んでいます。」研究開発活動
- 日本発條(5991)「環境配慮に対する開発につきましては、バイオマス原料を活用した、バイオマス度の高いウレタン材料の量産化によって、カーボンニュートラルの達成に貢献して参ります。」研究開発活動
- NOK(7240)「また、電動ユニット向けに放熱をサポートする絶縁・高熱伝導樹脂部品に加えて断熱性に優れるウレタン緩衝材の製品開発を進めております。」研究開発活動
- UBE(4208)「高機能ウレタンウレタン分野においては、従来の高機能コーティング事業に加え、2025年度に買収したウレタンシステムズ事業と共に、環境配慮型材料及び高機能製品の開発を中心に、グローバルな研究開発体制のもとで事業競争力の強化に取り組んでいます。」研究開発活動
- 日清紡ホールディングス(3105)「また、次世代エネルギーの輸送及び貯蔵施設等、インフラの構築に貢献する高性能ウレタン断熱材の開発を進めています。」研究開発活動
- ADEKA(4401)「化粧品原料では、自然由来原料を活用したウレタン樹脂「アデカノール OUH eco」シリーズを開発し、生分解性に課題のあるシリコーンレジンの代替として、サンケアやファンデーション用途に顧客への提案を進めています。」研究開発活動
- 東亜建設工業(1885)「…熱性能を確保するため、コンクリート等で構成される壁や床に、押出法ポリスチレンフォーム張付け工法や硬質ウレタン吹付け工法等の断熱方法を用いてきました。」研究開発活動
- 文化シヤッター(5930)「扉内部の補強材に木材を使用せず硬質ポリウレタンを採用することで、軽い操作性と高い衛生性を両立している。」研究開発活動
- 三洋化成工業(4471)「当社グループの研究開発は、ウレタン材料事業本部の研究部、界面活性剤事業本部の研究部とBeauty & Personal Care部、機能材料事業本部の研究部、パフォーマンスポリマー事業本部の研究部、ファインケミカル事業本部の研究部、…」研究開発活動
- クミアイ化学工業(4996)「…体材料や高耐熱樹脂等に使用されるビスマレイミド類をはじめとする精密化学品、様々な分野で使用されているウレタン樹脂製工業製品の原料であるウレタン硬化剤、産業用薬剤、環境衛生薬剤、医療用殺菌剤原体等の産業薬品、発泡スチロールを主体とした化成品の…」研究開発活動
- ニチハ(7943)「(株)チューオーにおいては金属を素材とする外壁材と屋根材を中心に、また(株)FPコーポレーションにおいてはウレタン断熱パネルを中心に、それぞれ新商品の上市や画期的な改良に向けて活発な研究開発活動を展開しております。」研究開発活動
- 錢高組(1811)「…進到達工法SEWを用いたシールド直接発進到達工法は、シールド発進到達用立坑のシールド機通過部分に硬質ウレタン樹脂をガラス長繊維で補強した新素材(FFU部材)を組込み、シールド機を直接発進到達させることで工期短縮、コストダウンを可能にする技術…」研究開発活動
- 大日精化工業(4116)「…ントでは、樹脂合成技術を軸として高機能製品の創出及び環境課題解決を目的に、独自設計の無溶剤系及び水系ウレタン樹脂、原材料メーカーとの協創で進めるバイオマスウレタン樹脂などの樹脂の開発・製品化と、天然物由来材料を使用した素材の開発・製品化に取…」研究開発活動
- SUMINOE(3501)「さらに、従来のウレタンフォームに代わるポリエステル系ワディング材の開発も進めております。」研究開発活動
- 大日本塗料(4611)「車輌産機分野の水性塗料は、高外観、速乾性の特徴を有する工業用向け水性上塗塗料「AQウレタン」、自動車補修分野は、自動車シャーシ用塗料「Autoハイドロシャーシ」を市場展開し、車輌産機分野の省工程化塗料は、溶剤系下塗、上塗兼用「オールイン1…」研究開発活動
- ニッタ(5186)「(3) 化工品事業ニッタ化工品(株)を中心に、鉄道車輛部品(空気ばね・軸ばね)及び産業用防振ゴム、OA機器用クリーニングブレード、ウレタン原液、引布及び樹脂製品に関する材料及び製品の研究開発を行っております。」研究開発活動
- 旭有機材(4216)「発泡材料分野においては、現場発泡ウレタンで世界最高クラスの断熱性能となる新製品『BEXUR(ベクサー)』の販売を開始し着実に実績を伸ばしています。」研究開発活動
- 第一工業製薬(4461)「・光学フィルムに用いられる水系ウレタンプライマーとして、新たにポリマー型の製品を開発しました。」研究開発活動
- アキレス(5142)「また建築基準法上不燃材料が求められる部位への展開が可能な、強化石膏ボードと高性能ウレタンボードを一体化させた断熱材「アキレス不燃UDパネル」を開発しました。」研究開発活動
- 荒川化学工業(4968)「ペルノックス(株)においては、エポキシ、ウレタン、シリコーン系の絶縁封止材料、コーティング材料、接着剤、導電ペースト材料を、主として電子部品、他に自動車関連部品、産業機器部品、各種センサー部品向けに研究開発を進めております。」研究開発活動
- ニチレキグループ(5011)「橋梁分野においては、アスファルトとウレタンを融合した施工性・耐久性に優れる床版防水工法について改良を重ね、品質を高めた材料が現場に適用され始めました。」研究開発活動
- パーカーコーポレーション(9845)「…、ガソリン車から今後増加が予測されるハイブリッド車、BEV車への対応も視野に入れた各種繊維系材料及びウレタンフォーム等を中心とした素材開発と防音製品への応用技術の開発を行うとともに、防音性能評価技術、性能予測シミュレーション技術を用いて、材…」研究開発活動
- 明星工業(1976)「保冷工事関連では、主材料である硬質ウレタンフォームのノンフロン処方を確立し、自社工場で生産・製品化しております。」研究開発活動
- 日本特殊塗料(4619)「塗り床材分野においては、当社初となるバイオマスマークを取得した水性硬質ウレタン塗り床材「ユータックコンプリート難黄変 BIO」の工法を拡充させ、新規に平滑工法を設定いたしました。」研究開発活動
- 東邦化学工業(4409)「その結果、顧客の要求に合わせて前期までに研究開発した高密度ウレタン樹脂が販売に結びついております。」研究開発活動
- 保土谷化学工業(4112)「(機能性樹脂セグメント)機能性樹脂セグメントでは、ウレタン原料のポリオールであるPTGについて、植物由来原料を100%用いたバイオPTGを中心とした特殊ポリオールの開発、ウレタン系防水材の開発、アクリル系止水材の開発、医薬・農薬・電子材料…」研究開発活動
- ダイニック(3551)「居住空間関連素材では、マンション等のフローリング床材の防音緩衝材の開発を行っており、ウレタンタイプの売上げが好調に推移しました。」研究開発活動
つながる図鑑
この頁から辿れる辺。問いの形で置いてある。
出典と生成
出典:手作りの定番(一次資料に依らない一般的な仕組みの説明)
この頁は生成器 v0.1.0 がデータから作った。生成日 2026-09-24。編集方針
