技術図鑑
核酸医薬
核酸医薬は、どうやって病気の元を止める?
1枚カード(画像)を開く →文字の並びでくっつく
DNAとRNAは、4種類の文字(塩基)を並べた鎖で、AとT(RNAではU)、GとCが向き合ってくっつく決まりがある。体の細胞は、遺伝子を写したmRNAを読んでタンパク質を作る。核酸医薬は、この決まりを使い、狙ったmRNAと向き合う並びの短い鎖を人工的に作って体に入れる。
siRNAと呼ばれる型は、細胞の中の酵素の仕組みを借りて、くっついたmRNAを切ってしまう。アンチセンスと呼ばれる型は、1本の鎖でmRNAにくっつき、働きを止める。どちらも、病気の元になるタンパク質を作られる前に減らす。ほかに、形でタンパク質にくっつくアプタマーや、遺伝子のスイッチ役のタンパク質をおびき寄せて働かせないデコイという型もある。
どこが難しいか
核酸医薬は、文字を1つずつ化学反応でつないで作る。細胞に作らせる抗体医薬と違い、文字の並びを変えれば狙いを変えられる。
一方で、血液の中にはRNAやDNAを切る酵素があり、そのままではすぐに壊される。鎖は大きく電気を帯びているので、細胞の膜も通りにくい。そこで文字の一部を化学的に作り変えて壊れにくくし、狙う細胞に届く目印の分子を付けたり、脂質の小さな粒に包んで運んだりする。狙いと似た並びの別のmRNAにくっつくと、望まない作用が出ることもある。
日本の会社が担う所
日本触媒は、医薬品の製造基準(GMP)に沿って核酸医薬品の原薬を作る能力を増強することを決めた。日油は、核酸医薬を運ぶための機能性脂質を開発している。
薬そのものでは、持田製薬がsiRNA医薬の創薬研究に取り組み、アンジェスがNF-κBデコイオリゴDNAの臨床試験を行っている。日産化学は、三和化学研究所と核酸医薬の候補化合物を共同で開発している。
有報に書いている会社
有価証券報告書の「研究開発活動」または「事業の内容」に、この技術を書いている上場会社の一部。会社名の下は有報の原文の一文。
- 東レ(3402)「その成果として、抗体医薬、遺伝子医薬、核酸医薬などのバイオ医薬品の製造工程の1つである、細胞培養液から不純物を取り除き、医薬品成分の純度を高める精製工程に適用可能な高効率分離膜モジュールの販売を開始しました。」研究開発活動
- 第一三共(4568)「現在の医学では最善とされ、広く用いられている治療法3.モダリティとは低分子薬、抗体医薬、ADC、核酸医薬、遺伝子治療等の治療手段のこと 当連結会計年度の研究開発費(IFRSベース)は、4,660億円(前連結会計年度比6.9%増)となり、売上…」研究開発活動
- SBIホールディングス(8473)「…ン酸(ALA)を活用した医薬品・健康食品・化粧品の開発・販売や、がん及び免疫分野等における抗体医薬・核酸医薬の研究開発に関する事業、医療・健康情報のデジタル化や医療ビッグデータの活用を推進するソリューション・サービスの提供及び医療金融に関す…」研究開発活動
- 日東電工(6988)「全社技術部門は、研究開発本部、事業開発本部、核酸医薬開発統括部の3つの部署と技術知財戦略本部が密接に連携し、将来の事業とそれを支える技術を育成しています。」研究開発活動
- ダイセル(4202)「また、当社独自の一般分析用(アキラル)カラムについても、既存汎用製品との差別化を図りながら、ペプチドや核酸医薬などの中分子医薬分野に加え、糖などの食品分野に向けたアプリケーション開発および新規製品開発を進めております。」研究開発活動
- 日本触媒(4114)「当年度の主な成果として、健康・医療分野では、世界的に需要が急拡大している核酸医薬品市場に対応するため、GMP準拠の核酸医薬品原薬製造能力を10倍に増強することを決定しました。」研究開発活動
- 日産化学(4021)「創薬においては、株式会社三和化学研究所と共同開発している新規核酸医薬候補化合物(SK-2407/SN-001)の開発を推進しております。」研究開発活動
- 日油(4403)「DDS(ドラッグ・デリバリー・システム:薬物送達システム)医薬用製剤原料は、ペプチド医薬用やタンパク質医薬用の活性化PEG、抗体医薬用に単分散PEGや核酸医薬用の機能性脂質の開発を進めております。」研究開発活動
- 持田製薬(4534)「核酸医薬については、競争優位性を念頭にsiRNA医薬の創薬研究に集中的に取り組んでおり、高度な専門性を有する人財の確保や、創薬技術の獲得を積極的に進めています。」研究開発活動
- 保土谷化学工業(4112)「また、SFC CO., LTD.の診断用オリゴ核酸に加え、次世代医薬品である核酸医薬原料向けオリゴ核酸のCDMO事業への参入を目標としてまいります。」研究開発活動
- ペプチドリーム(4587)「…ytotoxic-PDC領域:細胞傷害性を有する放射性核種((A)RIセクション参照)、組織特異的な核酸医薬、抗がん剤など、多様な治療薬ペイロードを標的部位に送達する手段として環状ペプチドの有用性が顕著となっており、ペプチドリーム社はこのP…」研究開発活動
- 新日本科学(2395)「核酸医薬品や生体内に含まれる微量な物質の血漿あるいは血清中濃度の測定が可能であり、非臨床分野のみならず、臨床分野にも応用可能な高性能機種です。」研究開発活動
- スリー・ディー・マトリックス(7777)「…粘膜隆起材、後出血予防材や癒着防止材等、組織再生領域では創傷治癒材及び歯槽骨再建材等、DDS領域では核酸医薬等のパイプラインへ応用し、製品化に向けた研究開発活動を行っております。」研究開発活動
- アンジェス(4563)「■NF-κBデコイオリゴDNA(自社品)核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNAについては、日本国内における第II相臨床試験を実施中で、2026年末迄の登録完了を目指しています。」研究開発活動
- Veritas In Silico(130A)「…しい標的遺伝子としてp53を選定し、6月には、心臓血管手術後に惹起される急性腎不全の予防を対象とする核酸医薬品によるプロジェクトを開始しました。」研究開発活動
- レナサイエンス(4889)「…的に行うことを目的として2015年に設立モダリティ治療技術 / 医薬品の種類(低分子医薬、抗体医薬、核酸医薬等の種別)セノリティック医薬品がん化を促進する事なく老化関連疾患を抑制することをsenolyticsと言い、その作用を有する医薬品を…」研究開発活動
- Chordia Therapeutics(190A)「…子(薬物標的)を探索する研究 用語解説治療モダリティ治療薬の種類のことで、低分子医薬品、抗体医薬品、核酸医薬品、細胞医薬品などがあるDNADeoxyribonucleic acidデオキシリボ核酸の略で、DNAには全ての遺伝情報が蓄えられて…」事業の内容
- PRISM BioLab(206A)「20世紀末に高分子のバイオ医薬品(ヒトインスリン)が実用化されたことを皮切りに、抗体医薬品、免疫チェックポイント阻害剤、核酸医薬(mRNA等)等、それまでの常識を覆す技術が発明されることで、医薬品は飛躍的な発展を繰り返してまいりました。」事業の内容
- メドレックス(4586)「MNは、注射しか投与手段のないワクチンや核酸医薬・タンパク医薬等の「無痛経皮自己投与」を可能にし、またワクチンや免疫性疾患においては「従来の注射剤と比べて高い免疫効果」が期待される、有望な投与デバイスとして注目されています。」事業の内容
- DeltaーFly Pharma(4598)「…送体阻害)固形がん(膵がん他)第2/3相試験中(日本)日本ケミファ(株)DFP-10825(腹腔内)核酸医薬デリバリー(チミジル酸シンターゼ産生阻害)腹膜播種転移がん(胃がん・卵巣がん) 第1相試験準備(-)― 1) 抗がん剤候補化合物DF…」事業の内容
- NANOホールディングス(4571)「…入した抗がん剤を中心に、革新的な医薬品の開発を進めてまいりましたが、2023年1月、低分子抗がん剤や核酸医薬開発及びDDS技術の知見を活かし、新たな治療技術として注目されるmRNAをはじめとする核酸医薬に特化し、効率的に複数のRNA医薬の創…」事業の内容
- リボミック(4591)「3【事業の内容】 当社は、抗体に継ぐ次世代新薬として期待されているアプタマー(核酸医薬の一種)に特化して医薬品の研究開発を行うバイオベンチャーです。」事業の内容
- モダリス(4883)「一般的な創薬技術(モダリティ)は、低分子医薬、抗体医薬、核酸医薬等があり、旧来の創薬である低分子医薬は、多くの候補の低分子化合物から目的の機能の評価試験法を用いて絞り込みをして開発候補物質を決め、開発のステージを進めていきますが、候補選択の…」事業の内容
- ジェイファーマ(520A)「…て、化学合成された低分子医薬品、標的に高い特異性で結合する抗体医薬品、mRNAやsiRNAなどによる核酸医薬、タンパク質と低分子の中間的特徴を持つペプチド医薬、さらにCAR-T細胞や遺伝子編集を活用した細胞・遺伝子治療などが挙げられます。」事業の内容
つながる図鑑
この頁から辿れる辺。問いの形で置いてある。
出典と生成
出典:手作りの定番(一次資料に依らない一般的な仕組みの説明)
この頁は生成器 v0.1.0 がデータから作った。生成日 2026-09-23。編集方針
