技術図鑑
製紙(パルプ)
紙は、木からどうやって作る?
1枚カード(画像)を開く →繊維をばらして、すき直す
木は、セルロースという細長い繊維を、リグニンという接着剤のような成分が固めてできている。木を小さなチップに砕き、アルカリ性の薬品と一緒に高い温度と圧力で煮ると、リグニンが溶け出して繊維がばらばらになる。この繊維の集まりがパルプだ。煮た後の黒い液は燃やして熱を取り出し、薬品も回収して使い直す。
パルプを大量の水に薄く混ぜ、速く動く細かい網の上に吹き付ける。水は網の目から落ち、繊維は網の上で絡み合って薄いシートになる。これをフェルトで挟んで押し、水を絞ってから、蒸気で熱した多数のロールに通して乾かす。乾くにつれて繊維の表面どうしが水素結合という力でくっつき、のりを使わなくても破れにくい紙になる。
何に使われ、どこが難しいか
印刷や本の紙のほか、段ボールの原紙や箱に使う厚い板紙、ティッシュやトイレットペーパーなどの家庭紙、飲み物の紙容器になる。使い終わった紙は水の中でほぐし、インクを取り除いて古紙パルプとして使い直せる。ただしほぐすたびに繊維は短く弱くなるので、強さの要る紙には木から作ったパルプを混ぜる。
難しいのは、大量の水と熱を使うこと。紙を乾かすには多くのエネルギーが要る。紙の強さや水・油をはじく性質は、パルプの種類や混ぜる薬品で決まるので、プラスチックの代わりに使う包装では、紙の表面に薄い膜を塗って性質を足す工夫が要る。
日本の会社が担う所
王子ホールディングスや日本製紙は、紙・板紙に加えて、木から取り出した成分を燃料やほかの素材に使う開発をしている。王子ホールディングスは製紙工場の設備を生かして木からとった糖液やエタノールを作る実証をしている。大王製紙は、新しい抄紙機で段ボールの原紙を作っている。
ユニ・チャームは使用済みの紙パンツからリサイクルしたパルプを一部に使った商品を出した。日本フイルコンは、紙をすく時に使う網などの製紙用の製品を作っている。
有報に書いている会社
有価証券報告書の「研究開発活動」または「事業の内容」に、この技術を書いている上場会社の一部。会社名の下は有報の原文の一文。
- ENEOSホールディングス(5020)「バイオ燃料分野では、古紙を原料とした国産バイオエタノールの事業化に向けて実証事業を実施しており、2025年度に日本製紙株式会社の富士工場内においてパイロットプラントの建設に向けた工事に着手しています。」研究開発活動
- 王子ホールディングス(3861)「木質由来糖液・エタノールについては、王子製紙(株)米子工場内に製紙工場のインフラを活用した国内最大級の実証プラントを立ち上げ、事業性評価を進めています。」研究開発活動
- 日本製紙(3863)「そのため、製紙業を起点に蓄積した技術力を基盤として、紙・板紙、液体用紙容器や家庭紙等の既存分野に加え、燃料用途、プラスチック代替用途、エレクトロニクス部材、モビリティ部材、農・水産・畜産、土木分野等、幅広い分野で木質資源の用途拡大を図るため…」研究開発活動
- レンゴー(3941)「6 【研究開発活動】当社中央研究所において、製紙、段ボール、紙器、軟包装および機能材の各事業とその周辺領域に研究開発の中心を置き、地球環境に配慮した独創的で付加価値の高い新商品と新技術の開発を進めております。」研究開発活動
- ユニ・チャーム(8113)「この商品は、使用済み紙パンツをリサイクルしたパルプを一部使用しているのが特徴です。」研究開発活動
- 大王製紙(3880)「新7号マシンでの板紙生産開始当初は、薄物クラフトライナーボード(古紙パルプの配合率が低く、強度が高い段ボール原紙)の代替需要を取り込むため、高破裂強度製品の開発と増産を進めてきましたが、ロシアからの薄物クラフトライナーボードが安価でアジア圏…」研究開発活動
- 戸田建設(1860)「(10) 建築仕上げ材料関連技術脱炭素化に向けた取り組みとして、TODA BUILDINGで採用した古紙を原料としたパルプモールド製の内装材(不燃材料の認定 取得済)について様々な物件で展開を進めています。」研究開発活動
- 日本触媒(4114)「…て、使用済紙おむつのマテリアルリサイクル構築に取り組んでいる住友重機械エンバイロメント株式会社、大王製紙株式会社、トータルケア・システム株式会社、TOPPAN株式会社、株式会社リブドゥコーポレーション、および当社の6社(以下、「連携6社」)…」研究開発活動
- 北越コーポレーション(3865)「紙パルプ事業及び新規分野の研究開発活動の項目は以下のとおりであります。」研究開発活動
- 伯東(7433)「(1)方針および目的 当社グループの工業用薬品事業は、石油・石油化学産業、紙・パルプ産業、自動車産業などの各産業プロセスにおける生産性向上と省資源、省エネルギー、環境改善に貢献するスペシャリティーケミカルの提供を目的にしております。」研究開発活動
- 三菱製紙(3864)「…>研究開発本部では、当期より開始した中期経営計画に基づき「技術・研究の”SHINKA”(深化)で三菱製紙の企業価値(真価)を高める」という研究開発方針を掲げ、柱となる現行商品とコア技術の強化(深化)及びその周辺領域への進出(新化)、高品質な…」研究開発活動
- 大日精化工業(4116)「ライフサイエンス・パーソナルケア分野大学発の技術を導入し、キノコ石突などのキノコ廃材や端材を原料とした菌糸パルプ分散液の開発に取り組み、基礎処方を確立しました。」研究開発活動
- 中越パルプ工業(3877)「…機能CNFのサンプル提供拡大と製造技術の確立(2) バイオマス資源の活用 ・水素製造技術の研究 ・紙パルプ工場での水素利活用の可能性に関する調査、実証(3) 新分野へのパルプの利用拡大 3.脱プラスチックへの取組(1) 紙によるプラスチック…」研究開発活動
- ハリマ化成グループ(4410)「製紙用薬品分野では、紙素材の高機能化を通じた脱プラスチック需要への対応を進めるとともに、バリアコート剤や透明化剤などの製品開発により市場展開を拡大しています。」研究開発活動
- ザ・パック(3950)「3 古紙配合率の高い環境対応原紙を商品化するなど、製紙メーカーと共同開発でオリジナル原紙を開発し続けております。」研究開発活動
- 特種東海製紙(3708)「家庭紙関係ではペーパータオルの原料にコーヒー豆の麻袋から再資源化された麻パルプを活用するアップリサイクル技術を確立しました。」研究開発活動
- 第一工業製薬(4461)「本材料は、TEMPO酸化パルプと無機化合物を複合化することで、リンやハロゲン系化合物を使用せず、TEMPO酸化パルプに比べてわずか20%の重量増加で高い難燃性が得られることから、壁紙や内装材、包装材など幅広い分野での応用が期待されます。」研究開発活動
- 荒川化学工業(4968)「事業分野は機能性コーティング事業、製紙・環境事業、粘接着・バイオマス事業、ファイン・エレクトロニクス事業であり、その研究テーマは多岐にわたっております。」研究開発活動
- ダイナパック(3947)「2 紙製容器(パルプモールド他) 海洋プラスチックごみ問題を受けて、「プラから紙への転換」が加速し、パルプモールドは象徴的な紙製容器として注目されております。」研究開発活動
- ミヨシ油脂(4404)「油化事業では、香・化粧品基剤、紙パルプ用薬剤などの各種界面活性剤、工業用エステル基剤のほか、生分解性樹脂分散体や重金属処理剤などの環境関連製品など、ニーズに沿った開発を進めるとともに、オリジナリティーの高い技術を基盤とした新規事業創出に向…」研究開発活動
- テイカ(4027)「(1)機能性材料事業顔料酸化チタンの分野では、主に塗料、インキ、プラスチック、製紙などの用途で、顧客の要求性能に応えるべく改良研究を行う一方、この酸化チタンに関する技術をベースに新しい用途への技術展開に関する研究開発を行っております。」研究開発活動
- 日華化学(4463)「当連結会計年度では、EHD領域の中でもE(環境)ならびにD(デジタル、先端材料)領域での実績化を加速する方針のもと、重点分野として、1半導体、2繊維・パルプ、3自動車の3分野に関連する開発を中心に推進いたしました。」研究開発活動
- 東邦化学工業(4409)「主な研究開発(1) 界面活性剤当セグメントは、香粧原料、プラスチック用添加剤、土木建築用薬剤、農薬助剤、繊維助剤、紙パルプ用薬剤などの多岐用途に渡ります。」研究開発活動
- ソマール(8152)「長年にわたる歩留剤、凝結剤の研究成果は、紙パルプ技術協会の第53回(2025年度)佐々木賞 をするに至るなど、関係業界で高い評価を得ております。」研究開発活動
- 日本フイルコン(5942)「(1) 産業用機能フィルター・コンベア事業製紙製品分野では、顧客の付加価値増大をキーワードとして開発されたN-CRAFTシリーズ、N-LEAPシリーズ、およびSPUNPROシリーズが業績向上に大きく貢献しております。」研究開発活動
- スーパーバッグ(3945)「2環境配慮型原紙の開発様々なリサイクル素材を配合した原紙や板紙を製紙メーカーと共同開発をし、廃棄物の削減やバージンパルプの使用量の削減に貢献しております。」研究開発活動
- 大石産業(3943)「(1)緩衝機能材事業 パルプモウルド部門では、古紙リサイクルという環境にやさしい製品特性を最大の武器として新製品開発を進めております。」研究開発活動
- 阿波製紙(3896)「天然パルプ、コットンリンター、合成繊維を主原料としています。」研究開発活動
- 東海染工(3577)「具体的には、産業資材のPVAフィルム加工、ヨウ素関連事業、製紙業、金属表面処理加工など、多様な化学工業分野への展開を進めております。」研究開発活動
- ハビックス(3895)「(1) 不織布関連事業パルプ不織布においては、主に衛生用品、日用品等をテーマとした開発に取り組んでおります。」研究開発活動
つながる図鑑
この頁から辿れる辺。問いの形で置いてある。
出典と生成
出典:手作りの定番(一次資料に依らない一般的な仕組みの説明)
この頁は生成器 v0.1.0 がデータから作った。生成日 2026-09-24。編集方針
