技術図鑑
高機能フィルム
高機能フィルムは、ただの膜と何が違う?
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光は進む向きと直角の方向に振れる波で、ふつうの光はいろいろな方向に振れている。液晶の画面では、液晶の前後に偏光フィルムがあり、一方向に振れる光だけを通す。液晶が電圧に応じて光の振れる向きをひねると、手前の偏光フィルムを通る光の量が変わり、点ごとの明るさが決まる。
偏光フィルムの芯は、ポバール(ポリビニルアルコール)の膜にヨウ素を染み込ませ、一方向に引き伸ばしたものだ。引き伸ばすとヨウ素が並び、並んだ向きに振れる光を吸収するので、残りの向きの光だけが通る。フィルムの性質は、材料の樹脂、引き伸ばす向きと倍率、表面に塗る薬、貼り合わせる順番で作り込む。
何に使われ、どこが難しいか
画面のほか、電池や太陽電池の部材、包装、車に貼るマーキングなど、薄くて軽い膜で働く所に使う。自ら光る有機ELの画面でも、外の光の映り込みを抑えるために偏光フィルムを使う。
難しいのは、厚さが数十マイクロメートルほどの膜を、広い幅のロールで長く作りながら、厚さのむら、異物、傷を極めて小さく抑えることだ。わずかなむらも、画面の色むらとして目に見える。
日本の会社が担う所
クラレは、液晶画面向け光学フィルムの部材になるポバールフィルムを作っている。日東電工は、VR向けの光学フィルムや、ARグラス向けの光学部材を開発している。リンテックは、光の広がる範囲を制御できる光拡散フィルムを、スマートウォッチやタブレット向けに作っている。フィルムを引き伸ばし、熱で処理し、貼り合わせる装置は、ヒラノテクシードなどの機械の会社が作る。
有報に書いている会社
有価証券報告書の「研究開発活動」または「事業の内容」に、この技術を書いている上場会社の一部。会社名の下は有報の原文の一文。
- 住友化学(4005)「引き続き、多様化が進むディスプレイ市場に対応する新規機能性フィルムや各種高機能材料の開発・事業化を加速してまいります。」研究開発活動
- 日本製紙(3863)「機能性フィルムではスマートフォン、タブレット端末等の中小型ディスプレイ用途や車載ディスプレイ用途向けに環境対応設計(PFASレス)のハードコートフィルムを開発し、製品化しました。」研究開発活動
- 日東電工(6988)「新規デバイスでは、仮想現実(VR)向け超高品質光学フィルムの開発に加え、2024年度に出資したTruLife Optics社との協業を深化させ、拡張現実(AR)グラス向け光学部材の研究開発を本格化しました。」研究開発活動
- レンゴー(3941)「(3) 重包装関連事業日本マタイ株式会社において、環境配慮をコンセプトに、コンパウンド技術、コーティング技術、ラミネート技術を活用し、機能性フィルム・樹脂加工製品、ラミネート製品および重包装製品の開発に取り組んでおります。」研究開発活動
- クラレ(3405)「・ポバールフィルムは、液晶ディスプレイ向け光学フィルムの構成部材の一つとして、さらなる高性能化・高品質化に加え、顧客での生産性向上などにも顧客と一体となって取り組んでいます。」研究開発活動
- 三菱瓦斯化学(4182)「…純物PCなど高機能化と素材品質向上のための技術開発を推進しており、熱成形用ハードコートフィルムや新規光学フィルムなどの機能性フィルムなど高付加価値製品の開発に取り組んでいます。」研究開発活動
- ダイセル(4202)「半導体、液晶パネル、エレクトロニクス、モビリティ向け材料市場に加え、車載用およびモバイル端末向けを中心とした光学フィルム市場を主要ターゲットとし、研究開発および事業展開を行っております。」研究開発活動
- 日本ゼオン(4205)「・液晶ディスプレイに使用される光学フィルムや、その他機能性部材の開発を進めております。」研究開発活動
- 日本触媒(4114)「エレクトロニクス&イメージング研究部:光学フィルム材料、レジスト材料、微粒子材料等、当社独自のモノマー/キーテクノロジーを最大限に活用した、エレクトロニクス、イメージング分野における高機能材料の研究開発。」研究開発活動
- リンテック(7966)「光拡散フィルム(光の拡散領域が制御可能な特殊な光学フィルム)は、顧客要求にマッチした特性にカスタマイズすることでさらに優位性を発現し、従来のスマートウォッチだけでなく、より面積の広いタブレットPC用途の採用が加速しました。」研究開発活動
- 日産化学(4021)「シリカゾル以外では、ジルコニアやチタニアのゾルをスマートフォンやタブレット用の光学フィルムの屈折率調整用途や眼鏡用ハードコート用途向けに開発しております。」研究開発活動
- ハリマ化成グループ(4410)「樹脂合成、分散、表面・界面制御の基盤技術を活用し、光学フィルム用途向けコーティング剤を国内外に展開するとともに、樹脂変性技術および相溶化技術の高度化を進め、製品ラインアップの拡充をはかっています。」研究開発活動
- 大倉工業(4221)「「環境・エネルギー分野」では、再生可能エネルギーの活用に向け、要素技術である「製膜・塗工・印刷技術」を活かし、太陽電池やバッテリーに使用される機能性フィルムの開発を進めております。」研究開発活動
- 第一工業製薬(4461)「・光学フィルムに用いられる水系ウレタンプライマーとして、新たにポリマー型の製品を開発しました。」研究開発活動
- 荒川化学工業(4968)「(1) 機能性コーティング事業当事業では、光学フィルム用途、電子材料用途を中心に光硬化型機能性コーティング剤「ビームセット」「オプスター」や熱硬化型機能性コーティング剤「アラコート」の研究開発に注力しております。」研究開発活動
- 藤倉化成(4620)「(4) 化成品半導体や光学フィルム等の電子部品向けに、高付加価値な粘・接着剤や機能性微粒子の開発を行っております。」研究開発活動
- 日本カーバイド工業(4064)「(フィルム・シート製品) マーキングフィルムやステッカー製品では、自動二輪車や自動車向けを中心とした機能性フィルムや加飾成形フィルム及びレーザー光により高い機能が発現される特殊識別ラベル等の新製品開発に取り組んでおります。」研究開発活動
- ヒラノテクシード(6245)「また、ヒラノ技研工業株式会社では、光学フィルム、耐熱性フィルム、電気電子部材などの高機能性フィルムに関する延伸・熱処理・ラミネート・ロールプレス装置に加え、次世代の二次電池用乾式電極製膜プロセス構築を目的とした新規粉体製膜テスト装置をテクニ…」研究開発活動
- 日本ピグメントホールディングス(4119)「…、当社グループの長年にわたる研究開発で蓄積した高分散技術を応用し、自動車、家電、OA機器をはじめ、高機能性フィルム等の分野においても、食品用途から工業用まで幅広く研究開発を行っております。」研究開発活動
- 戸田工業(4100)「顧客ニーズに応じた材料設計が可能であり、高い屈折率や誘電率といった特性を活用し、光学フィルムやコンデンサー用途などへの展開を進めております。」研究開発活動
- 新日本理化(4406)「デジタルソリューションマテリアルグループでは、ディスプレイ用などの光学フィルムを対象とした光学調整剤「RiKAiJAST®」を開発しました。」研究開発活動
- ソマール(8152)「(2) 高機能材料事業高機能材料事業では、機能性フィルムに関連した研究開発と高機能樹脂に関連した研究開発とに大別されます。」研究開発活動
- テクノスマート(6246)「当社では、ディスプレイ部品や機能性フィルム、電子部品用途に対応した各種塗工装置の開発に加え、生産効率向上を目的とした高速塗工装置や自動制御技術の開発に取り組んでおります。」研究開発活動
- 恵和(4251)「今後は、表面での光制御、指紋付着防止などの表面機能、など新たなディスプレイ表面フィルム開発の開発、光学フィルムの積層、集約化を図った多層型フィルムの開発など、光学事業のさらなる成長を目指しております。」研究開発活動
- ニレコ(6863)「・機能性フィルム・軟包材分野機能性フィルム・軟包材分野向け製品のコア技術である位置制御技術は、製鉄所での鋼板製造ラインにおける位置制御に用いられた技術を、製紙、印刷、フィルムなど帯状素材(ウェブ)の分野に応用・展開したものです。」研究開発活動
- フジコピアン(7957)「その他分野では、機能性フィルムを統一ブランドである「FIXFILM」として展開し、特長ある付加価値の高い製品を開発推進しており、各種産業向けに生産工程内のプロセスで使用される消耗品分野をはじめとする様々な独自製品の開発を行っております。」研究開発活動
- JX金属(5016)「電子材料事業では、モバイル端末等に使われる機能性フィルム、半導体分野で需要が高まる機能性ペースト、データセンターやサーバ向けの漏水検知システム、医療機器向け材料や部材などのメディカル関連製品を展開しています。」事業の内容
- 大日本印刷(7912)「≪エレクトロニクス部門≫ディスプレイ用光学フィルム、有機ELディスプレイ用メタルマスク、 液晶ディスプレイ用大型フォトマスク、電子シェード、半導体製造用フォトマスク、 小型半導体パッケージ用リードフレーム、LSI設計、 ハードディスクドラ…」事業の内容
- 積水化学工業(4204)「(高機能プラスチックス事業) 当事業部門においては、液晶用微粒子、感光性材料、半導体材料、光学フィルム、工業用テープ、合わせガラス用中間膜、発泡ポリオレフィン、車輌用樹脂・ラバー成型品、放熱材料(グリス・シート)、炭素繊維強化プラスチック…」事業の内容
- コニカミノルタ(4902)「<材料・コンポーネントユニット> ディスプレイに使用される機能性フィルム、産業用インクジェットヘッド、産業・プロ用レンズ等の開発・製造・販売。」事業の内容
つながる図鑑
この頁から辿れる辺。問いの形で置いてある。
出典と生成
出典:手作りの定番(一次資料に依らない一般的な仕組みの説明)
この頁は生成器 v0.1.0 がデータから作った。生成日 2026-09-23。編集方針
