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生分解性プラスチック

生分解性プラスチックは、なぜ土に還る?

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微生物が切れるつなぎ目

プラスチックは、小さな分子を鎖のように何千、何万とつないだもの(高分子)だ。ポリエチレンのような普通のプラスチックは、炭素どうしが直接つながった鎖で、自然の微生物はこれを切る道具(酵素)をほとんど持たない。だから土や海に出ると、形を変えながら長く残る。

生分解性プラスチックは、鎖のつなぎ目に、微生物の酵素や水で切れやすい結合(エステル結合など)を入れてある。微生物が鎖を短く切ると、それを取り込んでえさにし、最後は水と二酸化炭素になる。

植物由来とは別の話・どこが難しいか

「植物から作る(バイオマス)」と「自然の中で分解する(生分解性)」は別の性質だ。サトウキビから作るポリエチレンは植物由来でも分解しない。逆に、石油から作っても分解するものがある。ポリ乳酸(PLA)は、トウモロコシなどのでんぷんを糖にし、発酵で乳酸にしてつないだもので、両方の性質を持つ。

難しいのは、使う間は壊れず、捨てた後にだけ分解することだ。ポリ乳酸は高温で湿った堆肥の中ではよく分解するが、冷たい海の中ではなかなか分解しない。熱や衝撃への強さでも普通のプラスチックに及ばないものが多く、添加剤で性質を補う。

日本の会社が担う所

カネカは、植物油から微生物に作らせる生分解性の樹脂「Green Planet」を開発しており、海の中でも分解する性質を持つ。王子ホールディングスは、植物由来のポリ乳酸を透明で厚みのそろったフィルムにする製膜技術を持つ。

日清紡ホールディングスは土や海での分解の速さを促し制御する添加剤を、ADEKAはポリ乳酸などの生分解性樹脂に使う可塑剤を開発している。レンゴーは、セロファンや紙と生分解性樹脂を組み合わせた包装を作っている。

有報に書いている会社

有価証券報告書の「研究開発活動」または「事業の内容」に、この技術を書いている上場会社の一部。会社名の下は有報の原文の一文。

  • スズキ(7269)「…プロジェクトでは、船外機本体及び用品に使用するプラスチック梱包資材の削減も進めており、包装材を紙製や生分解性素材へ切り替えることで、2020年10月から2026年1月までの累計で、約170トン以上のプラスチック使用量削減を達成しました。」研究開発活動
  • メディパルホールディングス(7459)「…開発活動は、食品分野では、主に介護食品用増粘多糖類の開発、化成品分野では、脱プラスチック社会に向けた生分解性プラスチック関連素材の開発や、半導体製造に必要不可欠な電子薬剤の研究開発を行っており、研究開発費の総額は808百万円となりました。」研究開発活動
  • 住友林業(1911)「・新しい木材利用技術の開発木材の可能性を引き出してより一層の有効活用を推進するため、新たな機能を持つ生分解性バイオマスプラスチックの加工技術の開発や、木材繊維の新たな領域での用途開拓を進めております。」研究開発活動
  • 大成建設(1801)「…を環境配慮型へ刷新サーキュラーエコノミー及びカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みの一環として、生分解性バイオマスプラスチックを用いた鉄筋・単管キャップの製品化に成功し、2025年6月より建設現場への本格導入を開始しました。」研究開発活動
  • 王子ホールディングス(3861)「独自の製膜技術で開発した100%植物由来のポリ乳酸フィルムは、日本バイオプラスチック協会から生分解性バイオマスプラスチックとして認定されており、高い透明性と厚みの均一性、強度を有することが特徴です。」研究開発活動
  • 住友重機械工業(6302)「カーボンニュートラル社会の実現へ向けて、バイオプラスチックやバイオエネルギー分野の発展に貢献いたします。」研究開発活動
  • 日東電工(6988)「地球環境に貢献できる無溶剤の接着・ラミネーション技術、バイオマスやリサイクル、生分解性材料を用いた製品創出で、消費者様がより快適に、より安全にお使いいただける衛生材料のイノベーションに寄与できるよう、市場の最先端分野に注力してまいります。」研究開発活動
  • レンゴー(3941)「また、海洋プラスチック問題に対応するため、当社で生産しているセロファンや紙と生分解性樹脂などを組み合わせた生分解性と高バイオマス度を有するパッケージシリーズ「REBIOS®(レビオス)」を開発・上市し、拡販に取り組んでおります。」研究開発活動
  • 長瀬産業(8012)「…する酵素技術とナガセケムテックス(株)の樹脂製造技術を組み合わせ、澱粉を主原料とした高バイオマス度の生分解性高吸水性ポリマー(SAP)の開発を行っております。」研究開発活動
  • 荏原製作所(6361)「「開発試作品を3日でお手元に」の実現に向け、新たにインクリメンタルフォーミング技術、バイオプラスチック射出成型技術など新製造技術も取り入れ、更なるスピードアップおよび新たな製造技術開発を推進しています。」研究開発活動
  • クラレ(3405)「近年は、EVバッテリー材料や生分解性樹脂改質剤、家庭用・産業用洗浄剤など、社会のニーズにタイムリーに応える開発を推進しています。」研究開発活動
  • カネカ(4118)「当連結会計年度では、植物油から微生物によって生産され海洋分解性などユニークな特徴を持つ「カネカ生分解性バイオポリマーGreen Planet®」において、世界の大手ブランドホルダーとの共同開発や様々なニーズに応える加工技術開発に注力しました…」研究開発活動
  • NOK(7240)「(3)その他事業潤滑剤関係では、環境対応型(生分解性、バイオ素材等)やモビリティ・半導体・次世代エネルギー分野向けの特殊潤滑剤の製品化を含む豊かな地球の未来に貢献するNew Products, New Technologyの研究開発に取り…」研究開発活動
  • 大王製紙(3880)「1 脱プラスチック・減プラスチック商品の開発に関する取組み 紙という生分解性があり再生可能な原料を使用して脱プラスチック・減プラスチックに貢献できるよう「FSエリプラ」ブランドの開発を進めてきました。」研究開発活動
  • ダイセル(4202)「マイクロプラスチック規制に対応可能な高い生分解性と感触を両立する粒子「BELLOCEAR BS7」や、独自の製造技術を活かした高純度クレンジング製剤向け界面活性剤「P-PGLE MO04/MO06」(オレイン酸ポリグリセリル)など、新規製品…」研究開発活動
  • 日清紡ホールディングス(3105)「プラスチックによる環境汚染の拡大防止に向けて、土壌及び海洋環境で生分解性プラスチックの分解スピードを促進・制御する添加剤の開発を進めています。」研究開発活動
  • カヤバ(7242)「さらに、環境配慮型技術として、業界初の生分解性を有する作動油「SustainaLub®(サステナルブ®)」については、量産化に向けた造り込みを継続しています。」研究開発活動
  • プリマハム(2281)「2 生分解性プラスチック素材の微生物による分解堆肥中でのポリ乳酸(PLA)繊維の効果的な分解を目的として、検討を進めております。」研究開発活動
  • ADEKA(4401)「(iii) アデカシクロエイドシリーズ環境貢献型の樹脂添加剤「アデカシクロエイド」シリーズでは、バイオマス原料を活用した塩化ビニル樹脂用可塑剤や、ポリ乳酸樹脂などの生分解性樹脂用の可塑剤の上市によりラインナップを拡充しました。」研究開発活動
  • デンカ(4061)「化成品分野においては、PVA樹脂の水溶性、生分解性などの特長を活かし、多岐に亘る用途に対応した開発を推進しております。」研究開発活動
  • 北越コーポレーション(3865)「また、濾過・分離分野においては、ノンフッ素、生分解性のフィルタの開発を進めております。」研究開発活動
  • 愛知製鋼(5482)「…振興機構(JST)の研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)に当社が代表企業機関となる「高活性生分解性キレート鉄肥料の実用化研究」が採択され、国公立大学法人とともにPDMAの低コスト化の研究開発と、様々な作物の実証を進めており、202…」研究開発活動
  • 日油(4403)「環境関連では、PFASフリーな撥剤用素材、船舶用に最適な生分解性潤滑油のラインナップ化を進めております。」研究開発活動
  • 高砂香料工業(4914)「SDGs(持続可能な開発目標)に貢献できる研究開発を念頭に置きつつ、環境に配慮した生分解性を有するアロマイングリディエンツの開発、フロー技術や触媒を最大限利用した省エネルギーで洗練されたプロセス開発、食糧問題解決に向けたプラントベース食品へ…」研究開発活動
  • イーグル工業(6486)「(4) 舶用業界向け事業中・大型船舶における油潤滑式船尾管シールについては、将来の環境規制改正を見据え、生分解性油をはじめ様々な油種に適合するシール材の開発、量産拡大に向けた活動に引き続き取り組んでおります。」研究開発活動
  • ZACROS(7917)「「海洋分解性バイオプラスチック」は、100%バイオマス由来で土壌・海洋における分解性を有しながら大幅なコストダウンを目指した素材開発を進めております。」研究開発活動
  • ジェイエスピー(7942)「…るポリオレフィンやポリスチレンの高機能性ビーズ発泡体の開発に取り組むと共に、リサイクルプラスチックやバイオプラスチックを使用した環境対応型製品の開発も進めております。」研究開発活動
  • 能美防災(6744)「(2)消火設備 (環境配慮した消火設備グリーンスコールを製品化) 人体と環境に優しい界面活性剤を採用し、安全・高生分解性を実現いたしました。」研究開発活動
  • 積水化成品工業(4228)「また、環境貢献製品群を強化すべく、リサイクル原材料を活用した製品カテゴリーは「ReNew+」、生分解性またはバイオマス由来プラスチックスを活用した製品カテゴリーは「BIOCellular」のカテゴリーブランドを制定しております。」研究開発活動
  • 大日精化工業(4116)「生分解性バイオマス樹脂の基礎開発が完了しましたが想定以上の評価が得られず、異なる構造のバイオマス樹脂の開発に新たに取り組みました。」研究開発活動

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出典と生成

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