技術図鑑
ECU(クルマの電子制御)
クルマの中の小さなコンピューターは、何をしている?
1枚カード(画像)を開く →測って、決めて、動かす
ECUは、電子制御ユニットの略で、マイコンと呼ばれる小さなコンピューターを基板に載せ、箱に収めた部品だ。エンジンなら、回転の速さや空気の量、水の温度をセンサーから受け取り、燃料をどれだけ、どの瞬間に噴くかを計算して、噴射の弁へ指示を出す。
指示の結果クルマの状態が変わると、それをまたセンサーが測り、ECUが指示を直す。この「測る・決める・動かす」の輪を1秒に何百回も回すので、人の手ではできない細かさで、燃費や乗り心地、安全を整えられる。
ECUは1台に1個ではない。エンジン、変速機、ブレーキ、ハンドル、ドア、ライトと、それぞれに専用のECUがあり、車内の通信線でつながって値を渡し合う。たとえばサスペンションのECUは、エンジンのECUが持つ情報や車輪の回る速さを受け取り、揺れの抑え方を変える。
何に使われ、どこが難しいか
機能を足すたびにECUを足してきた結果、1台の中に多くのECUと長い配線が積み重なった。そこで、いくつものECUの仕事を高い性能の1個にまとめる統合ECUや、車体を場所ごとの区画に分けて近くの部品をまとめて受け持つゾーンECUという作り方が使われる。まとめるほど、ECU同士が速く大量にデータをやり取りする通信とコネクタが要る。
クルマの中は、暑さ寒さ、振動、湿気、電気のノイズが厳しい。しかも止まったり誤作動したりすれば事故につながる。だからECUは、部品やはんだの丈夫さ、ノイズへの強さ、壊れた時に安全側へ倒れる作りまで含めて設計される。ソフトの量も多いので、あとから通信で書き換える仕組みも使われる。
日本の会社が担う所
SUBARUは、運転支援のアイサイトと四輪駆動を含む車両の動きの制御を連携させる制御統合ECUを開発している。スズキは、部品費を抑えるECU統合とソフトの書き換えを柱にしたクルマづくりを進めている。
ECUの中身と周りの部品を作る会社も多い。ロームはゾーンECU向けの電源スイッチの半導体を、ニチコンはECUに載せるコンデンサを、日本航空電子工業とヒロセ電機はECUをつなぐコネクタを開発している。
有報に書いている会社
有価証券報告書の「研究開発活動」または「事業の内容」に、この技術を書いている上場会社の一部。会社名の下は有報の原文の一文。
- 本田技研工業(7267)「…ectronically Equipped Ride Adjustment)を標準装備し、車体姿勢、ECUのエンジン制御情報、車輪回転速度などから走行状態を把握し、前後サスペンションの減衰力を最適化することで、路面状況に適した高度な減衰力自…」研究開発活動
- ソニーグループ(6758)「…A-PHY内蔵の車載用CMOSイメージセンサー「IMX828」車載カメラシステム領域では、カメラとECU間の通信において高帯域・低遅延・高信頼性が求められており、これに対応するために複数の高速伝送インターフェース規格が存在しています。」研究開発活動
- スズキ(7269)「…に対し、有線と無線(OTA)をベストミックスしたソフトウェア更新、ハードウェアを共用し部品費を抑えるECU統合、ソフトウェアを再利用して開発費を抑えるソフトウェアプラットフォームを柱とした「SDVライト(right)」の開発を進めています。」研究開発活動
- アイシン(7259)「…トレインユニットやパワースライドドアに代表されるハードウェアの信頼性向上や進化を基盤とし、周辺監視、電子制御、ナビゲーション、人工知能技術等のセンシング及びソフトウェアの統合制御を組み合わせ、お客様に響く3つの商品領域に取り組み、新たな価値…」研究開発活動
- SUBARU(7270)「…る「内製AIを搭載した次世代アイサイト」と「AWD制御含めた車両運動制御」を連携・連動させる制御統合ECUの開発を進めています。」研究開発活動
- ニデック(6594)「小型・高性能を特徴としたパワーステアリング用モータやブレーキ用モータを主力製品とし、車両に搭載される各種アクチュエータ用モータ(クラッチ、シート、サンルーフ等)及び付随する電子制御ユニットの開発を進めています。」研究開発活動
- ヤマハ発動機(7272)「(二輪車)・電子制御でCVTの変速比をライダーの操作に応じて変更でき、機械式CVTでは体感することが難しかったマニュアルミッション車のような走行感覚を得ることができる当社独自のシステム電子制御CVT「YECVT」を新採用した「NMAX155…」研究開発活動
- 川崎重工業(7012)「…業では、 市街地・ツーリング走行に加えて未舗装路走行も楽しめるアドベンチャーモデル「KLE500」や電子制御スロットルバルブ採用の当社スーパーネイキッドの中で最大排気量を誇る「Z1100」及び「Z1100 SE」を、四輪事業では、当社初のス…」研究開発活動
- 京セラ(6971)「一方で、車載用半導体においては統合ECUによるAI認識及びAIインターフェイスを用いてシステム制御の集約化が進んでいます。」研究開発活動
- TOTO(5332)「流体制御、電子制御、水の改質といった、水の流れ方・性質を変えることで、環境に配慮し、且つ、より快適で清潔な機能を実現する「水の力を最大に活かす」技術。」研究開発活動
- ローム(6963)「・ゾーンECU向け1chハイサイドIPD「BV1HBxxxシリーズ」を開発ゾーンECU化が進む自動車のボディ系アプリケーション向けに、1chハイサイドIPD「BV1HBxxxEFJ-C」シリーズを開発しました。」研究開発活動
- カヤバ(7242)「…ートナー」という長期ビジョンの実現に向け、創業以来培ってきた油圧技術、振動制御技術、パワー制御技術に電子制御技術を融合したコア技術を進化させ、モビリティ・インフラ・リビング分野における安全性・快適性の向上に貢献する研究開発活動を推進しており…」研究開発活動
- リンナイ(5947)「当社の基盤技術である、燃焼、伝熱、流体、IoT、電子制御技術をさらに強化・進化させ、ファインバブル、AI、水素燃焼、電化対応技術(ヒートポンプ)についても事業領域の拡大や新たな価値の創造に向けた研究開発活動を推進しております。」研究開発活動
- テイ・エス テック(7313)「…リラックス姿勢とドライビング姿勢を両立させる姿勢支持可変デバイスの開発、安全・快適をサポートする各種電子制御デバイス部品の開発に加え、これらを制御するためのシステム・ソフトウェアの開発力強化に取り組んでいます。」研究開発活動
- ハイレックスコーポレーション(7279)「ア.日本 日本における製品開発活動は、システム製品開発グループ、電子制御センター、宇都宮技術センター、ドアシステム開発グループ、ケーブル・システム設計グループが担当し、グローバル車種を含めた自動車関連製品の先行開発および量産開発を行ってお…」研究開発活動
- 日本航空電子工業(6807)「自動車市場向けとしては、車載アーキテクチャのゾーン型への移行及びECU(Electronic Control Unit)の統合化の進展を背景に、複合モジュールコネクタの要素技術開発を推進しております。」研究開発活動
- ヒロセ電機(6806)「更に自動車用コネクタとして、高速伝送用コネクタ、ECU向け多極コネクタ、EV・HV(電気自動車・ハイブリッド)向けコネクタなどの開発を行っております。」研究開発活動
- ニチコン(6996)「これら各種ECUでは小形化、高性能化が進んでおり、搭載コンデンサに対してさらなる高容量化、大電流対応を求めるニーズが高まっており、当社は従来の標準シリーズ「GYAシリーズ」から3ランク上の高容量化と最大1.8倍の高リプル化を実現した「GYG…」研究開発活動
- スミダコーポレーション(6817)「…ク事業及びEU事業ともに車載関連では、ハイブリッド・電気自動車向けモーター、オルタネータの制御回路、ECU制御用途向けに、高対恒性のインダクタ、トランスの製品・ユニット開発を進めました。」研究開発活動
- 市光工業(7244)「…境保護に対応するための新しい光源の開発や材料開発電子関係(1) LDM(LEDドライバモジュール)、ECU(電子制御ユニット)の開発」研究開発活動
- DTS(9682)「これに伴うソフトウェア開発課題の増加や、エンジニア不足に起因する開発効率の追求など、ECU(電子制御ユニット)の開発支援ツールに求められる機能・性能は市場動向に合わせて多様化しています。」研究開発活動
- 大豊工業(6470)「4)システム製品他 市場実績のある商用車向けの電子制御式EGRバルブをベースとし、多段ターボチャージャ用切換えバルブ、2020年には排気後処理装置の温度制御に用いる排気スロットルバルブを量産化しました。」研究開発活動
- ハリマ化成グループ(4410)「はんだ付け材料分野においては、車載電子機器の高機能化に伴い求められる高精度な電子制御と、温度・湿度・振動など自動車特有の厳しい使用環境下における高い信頼性の両立をはかるため、ソルダペーストの開発を推進するとともに、グローバル市場への展開を進…」研究開発活動
- ミクニ(7247)「(1)モビリティ事業 モビリティ事業では、CO2削減に向けて、燃費向上および電動化に寄与する電子制御燃料噴射システムとサーマルマネージメントの開発に取り組んでおります。」研究開発活動
- KOA(6999)「SDV化は、AI機能の搭載や各ECU(Electronic Control Unit)間の高速データ通信により自動車の各種制御を短時間でできるようになるため、完全自動運転の実現に大きく貢献する技術として期待されています。」研究開発活動
- ASTI(6899)「ADUとは画像認識制御やイーサネット通信制御を使った自動走行制御ユニットを指し、農建機分野などの電動車両ECUへ応用可能な技術であります。」研究開発活動
- 東京計器(7721)「(2)油空圧機器事業当事業における研究開発活動は、建設機械、産業機械のニーズに対応した油空圧機器・システム及びそれらの電子制御に関する研究開発を主な目的としております。」研究開発活動
- イリソ電子工業(6908)「また、自動運転の実用化に対する統合ECUに搭載用としてPCIe-Gen5(注2)に準拠したBtoBコネクタを試作開発し、性能評価完了いたしました。」研究開発活動
- 小倉クラッチ(6408)「…ーターポンプ用クラッチ、デフロック用アクチュエータとソレノイド、2駆4駆切替用クラッチとソレノイド、電子制御トルクカップリング用ソレノイド、ディスコネクト用ソレノイド、外部制御ファンドライブ用ソレノイドの開発を行っております。」研究開発活動
- 油研工業(6393)「また、電子制御機器のデジタル化に対応した次期制御アンプの開発を推進し、油圧技術とデジタル制御技術を融合させた製品開発を進めております。」研究開発活動
つながる図鑑
この頁から辿れる辺。問いの形で置いてある。
- 会社図鑑SUBARU(7270)SUBARUは、何で稼いでいる?
- 会社図鑑ローム(6963)ロームは、何で稼いでいる?
- 会社図鑑スズキ(7269)スズキは、何で稼いでいる?
- 技術図鑑ソフトで進化するクルマは、何が違う?SDV(ソフトで進化するクルマ)
- 技術図鑑センサーは、どうやって測る?センサー(工場の目)
ここへつながる図鑑
出典と生成
出典:手作りの定番(一次資料に依らない一般的な仕組みの説明)
この頁は生成器 v0.1.0 がデータから作った。生成日 2026-09-24。編集方針
